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捨てていませんか? 茶がらに残る7割の栄養

ウェザーニュース / 2019年5月8日 9時0分

ウェザーニュース

4月下旬から5月にかけては新茶の時期。その爽やかで甘みのある深い味わいを楽しみにしている人も多いことでしょう。

なかでも新茶は栄養価が高いことで知られています。せっかくならより多くの栄養を摂取したいものですが、実はお茶の栄養は茶がらに多いと知っていましたか?

「茶がらはそのまま捨てる」という人も多いと思います。ウェザーニュースでは「お茶っ葉を食べたことがありますか?」というアンケート調査を行いました(5月2日実施、8046人回答)。

「お茶っ葉」静岡県では8割が食べている!

アンケートの結果は、「食べたことある」が53%でした。さらに都道府県別で詳しく見ると、静岡県で76%、京都府で67%と、お茶の産地では「食べたことある」人の割合が高くなっています。

アンケート回答者からは「茶がらを佃煮のようにして。よく煎りつけると美味しかったです」「静岡で地元の茶葉を使った味噌汁や、粉末状の茶葉を練り込んだ羊羹を食べたことがあります」というコメントも。

お茶にはたくさんの栄養素が含まれていますが、お湯に溶け出さない成分もあるようです。管理栄養士の柴田聡美先生にお茶の栄養素について、教えてもらいました。

お茶の葉っぱには7割の栄養が残っている

「そもそも緑茶の栄養には水に溶ける『水溶性』のものと、油に溶ける『脂溶性』のものがあります。緑茶の成分として知られるビタミンCやカテキンは水に溶けるため、お茶として飲むことで栄養を摂ることができます。でもこれはお茶全体の栄養素の3割程度。残り7割はほとんど脂溶性のため、茶葉に残っているのです」(柴田先生)

では、お茶に含まれる脂溶性の栄養にはどんなものがあるのでしょう。

「例えばβ-カロテンはニンジンの2.4倍含まれていますが、体内でビタミンAに変わり、視力回復や髪、爪、肌作りに効果があります。また抗酸化作用があり血行を改善すると言われているビタミンEはほうれん草の25倍含まれ、その他胃の動きを整え抗菌・殺菌作用も持つクロロフィルや食物繊維なども脂溶性で茶葉に残っています」(柴田先生)

出がらしの茶葉を美味しくいただく方法

そんなに栄養があるなら捨てるのはもったいないですね。でもどうやって食べればいいのでしょうか。

新茶は渋みが少なく苦味がないので、そのまま食べるのにも向いています。静岡県お茶振興課では、おひたしにしたり、お吸い物に入れることを推奨しています。

他にも茶葉をしっかり乾燥させ、ミキサー等で粉末にすれば茶飯、茶もち、茶団子、茶まんじゅう、茶そば、茶そうめん、お茶クッキー、お茶パンなど様々な食品の生地に混ぜてお茶の風味を楽しむことができます。ただしカテキンには酵母菌の生育を妨げる効果があるので、粉末の使用は生地の3%くらいがいいようです。

紫外線対策としても知られるビタミンAやE。これからの季節に備えて茶葉からしっかり摂取していきたいですね。


参考資料など

静岡県『めざせ!お茶博士こどもお茶小事典-お茶の基本108と88のQ&A-』

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