今年の台風発生数は27個前後 長寿台風が増える傾向に

ウェザーニュース / 2019年5月29日 6時35分

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ウェザーニュース発表 台風傾向2019

夏に向かうに連れて気になる台風シーズン。

今年の台風は、7〜8月は沖縄や中国大陸・朝鮮半島へ向かいやすく、9月頃をピークに、本州付近への接近・上陸の危険性が高まるとみています。また、秋頃は長寿台風となる傾向。不規則な進路をとることが多く、進路や雨風の影響に注意が必要です。

詳しい見解を解説します。

台風の発生位置

図1、フィリピン近海の対流活動と太平洋高気圧の関係(8月)

今シーズンは、弱いエルニーニョ現象が継続し、熱帯の対流活動が活発なエリアが夏は平年(フィリピンの東海上)よりも南に、秋は南東にずれる傾向があります。

対流活動が活発なエリアでは多数の積乱雲が発生しやすくなり、これらの積乱雲が集まって台風となるため、台風の発生位置は、夏は平年に比べて南寄り、秋は南東寄りになる予想です。

また、 海面水温が高い海域を長く通る影響で、秋は台風の発生から消滅までの寿命が長くなる傾向もあります。長寿台風は不規則な進路を取ることが多いため、進路予想や雨風の影響に注意が必要です。

月別の台風進路

図2、月別の台風進路傾向

今シーズンの太平洋高気圧は、日本の南で西への張り出しが強いものの、北への張り出しは弱い予想です(図1)。

7〜8月は太平洋高気圧が勢力を強める時期と弱める時期があり、太平洋高気圧の勢力が強い時期は、台風は高気圧の縁を時計回りに進み、平年よりもやや外回りの進路をとって沖縄〜中国大陸・朝鮮半島へ向かうことが多くなりそうです。

一方、太平洋高気圧の勢力が弱い時期は、台風を動かす風が弱くなり、複雑な進路をとったり、動きが遅くなった りしながら日本付近に接近する可能性があります。9月以降、偏西風が南下してくると、台風は本州付近へ向かう進路をとることが多くなる予想です(図2)。

関東に接近する可能性が高まるのもこのタイミングです。今年の10月は平年よりも太平洋高気圧の勢力が強く、日本に接近する台風もありそうです。

台風の発生数

今シーズンの台風発生数は、平年並の27個前後の予想です(これまでに発生した 2 個を含む)。

ただ、エルニーニョ現象やインド洋全域昇温の影響が大きくなった場合は、台風発生数が平年よりやや少なくなる可能性もあります。時期でみていくと、台風は7月から増え始め、9月頃をピークに本州付近への接近・上陸の危険性が高まるとみています。

今シーズンの台風発生数の予想の背景

図3、エルニーニョ現象 模式図

(1)エルニーニョ現象が継続し、太平洋東部熱帯域の海面水温が高い状態が続く
→北西太平洋の主な台風発生域の対流活動が不活発になる方向に働く(図 3)

図4、インド洋全域昇温 模式図

(2)インド洋の海面水温が高い状態が続く
→北西太平洋の主な台風発生域の対流活動が不活発になる方向に働く(図 4)

(3)北西太平洋の主な台風発生域の海面水温が、平年並か平年より高い見込み
→対流活動が活発になる方向に働く

(1)(2)は、台風発生域の対流活動を不活発にする作用がある一方で、(3)は対流活動を活発にする作用があります。 これらを考慮し、台風発生域の対流活動は平年並の予想ですが、(1)(2)の作用が強い場合、やや不活発になる可能性も考えられます。

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