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自然災害増加で火災保険料値上げも 安く抑えるには

ウェザーニュース / 2019年9月4日 5時0分

ウェザーニュース

火災保険の保険料が10月1日から値上げされます(一部値下げもあり)。2015年10月以来4年ぶりのことです。今回の値上げの理由はズバリ、自然災害の増加です。保険金の支払が保険料の収入を上回る年もあったほどです。保険料を安くするにはどうしたらよいのでしょうか。

水害や土砂災害も補償される

火災保険は火災だけでなく、洪水や土砂崩れ(水災)、台風や竜巻(風災)、ひょう(ひょう災)といった自然災害、さらに水道管が破損して水浸しになったなどで建物が損害を受けたときに補償されます。

このうち自然災害による損害が増えているのです。とくに2018年は近畿地方を襲った台風21号(支払保険金9363億円)、関東で被害が大きかった台風24号(同2946億円)、西日本豪雨(同1673億円)と大規模災害が多く、この年の支払い保険金は約1兆6000億円にのぼりました。

火災保険の保険料は年間4500億円前後ですから、支払保険金はそれを大きく上回ります。保険会社は「再保険」をかけているので赤字にはなりませんが、利益が大きく下がったため保険料を値上げするのです。

火災保険の保険料のしくみ

地震保険の保険料は都道府県によって異なりますが、どの保険会社も同じです。しかし、火災保険の保険料は保険会社ごとに違います。火災保険の保険料はどう決まるかというと、業界団体が設けた「損害保険料率算出機構」が決めた「参考純率」に、保険会社が独自に決めた「付加保険料率」を上乗せしたものが保険料となります。

この保険料は都道府県によって異なり、また建物構造(マンション等、鉄骨構造等、木造住宅等の3種類)、築年数、補償内容によっても違います。

保険料が2倍になるケースも

保険会社の保険料は公表されていませんが、保険会社が保険料を決める参考にする「参考純率」(下の表を参照)をみると、マンション等(M構造)が+40.1〜+4.1%、鉄骨構造等(T構造)が+24.4〜−8.7%、木造住宅等(H構造)が+25.9〜−17.3%と多くが値上げしています。

「参考純率」は都道府県によって異なっていますが、九州の上昇幅が大きいようです。この「参考純率」をもとに保険会社は保険料を決めるのですが、保険料が2倍以上になったケースもあります。

10月以降の契約には新保険料

保険料を安くするには次の方法があります。

(1)保険の更新時期を確認する
火災保険の契約期間は最長10年です。保険料が値上げされるのは、10月1日以降の契約(更新)からなので、契約の残り期間が長ければ今のままでよいのですが、短ければ今の保険を9月末までに解約して、少しでも安い保険に乗り換えるのが賢明です。

(2)保険料が安い保険を探す
保険料が少しでも安い保険を探すには、保険相談店舗(多くの保険会社を扱っている)で相談したり、ネットの保険比較サイトを利用する方法があります。契約期間が最長10年となれば保険料の差も大きくなります。

「水災」の補償がついていますか?

火災保険を見直すなら、補償内容をチェックしてください。ポイントは洪水や土砂災害といった「水災」が補償されるかどうかです。

2017年に内閣府が発表した資料によると、全持家世帯3502万世帯のうち、水災補償がある火災保険に加入しているのは66%で、水災補償がないのは34%(水災補償なしの火災保険加入16%、火災保険未加入18%)です。最近増えている「水災」に備えて、加入している火災保険に水災補償があるか、改めて確認してみてはいかがでしょうか。

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