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コロナ禍中の室内環境全国調査 ウイルス感染リスクの高い地域は

ウェザーニュース / 2021年2月13日 14時0分

ウェザーニュース

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、例年よりも家にいる時間が長くなっている方が多いかと思います。

ウェザーニュースでは、屋内の生活環境も気象・気候との関係性があると考え、屋内でもより快適に過ごせるような情報を提供したいと考えています。

その一環でこのたび、スマートフォンのウェザーニュースアプリのユーザーを対象に、家庭内の気温や湿度を観測してもらう調査を行いました。観測機の違いによる誤差を減らすため、今回の調査には一律で「WxBeacon2(*)」という観測機のみを用い、2021年1月15日(金)〜24日(日)に協力を得た4368件のデータを分析しました。

WxBeacon2はウェザーニュースがオムロンの協力のもと提供する、キーホルダーサイズの超小型観測機で、気温・湿度・気圧・明るさ・紫外線・騒音の6要素を24時間自動観測し、スマートフォンでデータを確認することが出来るIoTデバイスです。

北国も部屋の中は暖か 平均は15〜20℃

室内気温 都道府県ごとの平均値

室内の気温について各都道府県ごとに平均値を算出したところ、外気温は南北で大きな差があるのに反して、室内は全国的に平均15℃〜20℃程度のところがほとんどでした。住宅構造や暖房の使用などで、屋内では暮らしやすい気温に調節されているようです。

各家庭ごとのばらつきは大きいものの、北海道では他の地域よりも中央値が高め、沖縄では下限の値が高い、などの特徴もみられました。

室内の乾燥は北日本と関東甲信で顕著 外気の水分量と相関

室内湿度 都道府県ごとの平均値

室内の湿度について都道府県ごとの平均値を算出したところ、若干の地域差がみられました。北海道や東北北部と関東甲信地方の乾燥傾向が目立ちます。北海道や秋田県、栃木県などでは湿度の平均値が40%未満となりました。

しかし、アメダス(屋外)の観測を参照すると、この調査期間の平均湿度は東京で61%、大阪は69%、札幌は74%となっていて、一見すると北海道は他の地域よりも乾燥していないように見えます。

なぜ湿度は屋外と屋内では反対の傾向になっているのでしょうか。それは気温が関係しています。湿度のかわりに水分量で比較してみましょう。

水分量と湿度のイメージ

空気が含むことの出来る水分の最大量は決まっていて、気温が高い時ほどたくさんの水分を含むことができます(イラスト左よりも右)。湿度とは、この最大限界の量に対して実際にどの程度水分を含んでいるかという割合を示していますので、同じ水分量を含んでいる場合には気温が高いときほど湿度の数字は下がることになるのです(イラスト左から右)。

アメダスの湿度に気温を加味すると、屋外の1m四方の空間の中に含まれる水分量は、東京(61%)では4.4g、大阪(69%)では5.5g、札幌(74%)では2.8gと計算できます。室内の乾燥具合と似た傾向になることがわかります。

暖房をつけた室内気温が全国的に大差ないという調査結果を加味すると、室内の湿度の値は「屋外の水分量(絶対湿度)」と相関があり、実際の水分量をよく反映していると言えそうです。

ウイルス対策に室内湿度の維持を

一般的に、インフルエンザなどのウイルスによる季節性の呼吸器系疾患は、空気の乾燥する冬に流行しやすくなります。湿度が低いと体外に出たウイルスが不活化するまでの時間が長くなることや、鼻やのどの粘膜が乾燥してウイルスに感染しやすくなることが理由と考えられています。

アメリカ・イエール大学の免疫生物学教授である岩崎明子氏は、空気が乾燥すると新型コロナウイルス(COVID-19)を含む呼吸器系ウイルスが室内でも存在しやすくなると指摘し、ウイルスに対する鼻やのどの免疫を強化するためにも、室内空気の相対湿度を40~60%に保つようすすめています。

今回の調査では、室内の湿度は平均すると40%〜60%程度の範囲にあるご家庭が多かったものの、湿度が40%を下回っているご家庭も多くありました。1m四方の空間の中に含まれる水分が5gの場合は、室温が約15℃以上になると湿度が40%未満となる計算です。

過剰な暖房での室内気温の上げすぎには注意をし、加湿器等を活用して適度な水分量を保つようにしてください。


参考資料
Miyu Moriyama, Walter J. Hugentobler, and Akiko Iwasaki. 2020. Seasonality of Respiratory Viral Infections. Annual Review of Virology. Vol. 7:83-101
Yale University. YaleNews. march 30, 2020「Hopes of pandemic respite this spring may depend upon what happens indoors」
40to60RH.com 2021

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