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【桜餅】といえばどっち派?全国各地で「関西風」が優勢

ウェザーニュース / 2024年3月26日 11時0分

ウェザーニュース

桜の季節、スーパーの和菓子売り場に桜餅が並んでいるのを見かけるようになりました。

桜餅には、水溶きした小麦粉をクレープ状に焼いた皮で餡を巻く「関東風(長命寺)」と、道明寺粉(水に浸した餅米を干して粗めにひいたもの)を蒸した生地で餡を包む「関西風(道明寺)」の2通りあります。

はたして東西の分かれ目はどこにあるのか、ウェザーニュースがアプリの利用者に調査をしました。

全国各地で「関西風」が優勢

2022年の調査結果

お店に並ぶのはどちらの桜餅?という質問に対して、選択肢を「関東風」「関西風」「両方」で聞いてみました。その結果は、「関西風」が並んでいるとの回答が一番多く54%、「両方」との回答が32%となり、関西派の流通の方が優勢なことがわかりました。

一番多い回答で県ごとに色塗りしてみると、長命寺が店頭に並ぶのは秋田や青森、また関東など東日本に偏った結果となりました。

東西の桜餅の起源は?

2つの桜餅はどのように生まれたのでしょうか。和菓子の老舗、株式会社虎屋に尋ねたところ、2014年に開催された「第77回虎屋文庫(虎屋の菓子資料室)資料展 甘い対決『菓子の東西』展」の資料を提供していただきました。

その資料によると「関東風」の桜餅は、江戸時代の後期に隅田川の川岸に植えられた桜の葉を利用して売り出され、花見客の人気を集め全国に広がった、とあります。

現在のような小麦粉生地がいつからあるかははっきりしませんが、天保年間(1830〜44年)の錦絵に、桜餅の生地を焼く様子が描かれているので、その頃にはクレープ状の生地があったことが伺えます。

意外に新しかった関西風の桜餅

嵐山の桜(2023年3月30日 撮影)

一方、「関西風」の桜餅は明治30(1897)年頃、京都で「嵯峨名物桜餅」として売り出されました。嵯峨には桜の名所として知られる嵐山があり、隅田川の桜餅に対抗する思いもあったのかもしれません。こうして見ると、「関西風」の桜餅の起源は意外に新しいのです。

関東では「桜餅」は長命寺?

冒頭に紹介したように、いまや“新興”の「関西風」桜餅が全国を席巻しているようですが、ウェザーニュースの調査で寄せられたコメントを見ると店頭に並んでいるのは両方でも、桜餅として売られているのは「長命寺」の方であるという回答が見られました。

・桜餅と言えば長命寺。道明寺は道明寺として売られていることが多かったですが、最近は道明寺も桜餅になってますね。(神奈川県茅ヶ崎市)
・両方とも並んでますが、桜餅は長命寺が多く、道明寺はあまり桜餅とは書かれていないかも。(埼玉県富士見市)
・長命寺は「桜餅」として、道明寺は「道明寺」として売られています。(神奈川県相模原市)
・地元では長命寺を桜餅、道明寺を道明寺と呼んでます(東京都荒川区)

昔から桜餅としては長命寺のほうが馴染みの深かったエリアでは、道明寺は「道明寺」として楽しまれている所も多いようです。

この季節にいただく桜餅、あなたはどちらを召し上がりますか?


写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)

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