「なんで私ばっかり！」とイライラしてしまうあなたへ【心屋仁之助 塾】

片づけをしているときに「なぜ私ばっかりやらなきゃいけないの!?」とイライラすることはありませんか。自分だけ頑張っているのが納得できず、もうやりたくない！ という気持ちになることも…。そんなときは、どうすればいいのでしょうか？

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「片づけ嫌い」を克服した元インテリアコーディネーターで、現在は心屋認定講師のおむらちもさんが、「なぜ私ばかり」と思ってしまう仕組みについて、心理面からアプローチします。

■「私ばっかり！」は、実は“思考のクセ”
あなたは、他の人が片づけをしている時、どんなことを考えながら行動しているか、想像したことはありますか？ つい、周りの人も同じように考えていると思いがちですが、人によって考えていることは随分と違うようです。

人は無意識で同じような言葉を何度もつぶやいています。それは「思考のクセ」によるもの。同じような状況でも「私ばっかり！」と全く感じない人もいるのです。

主婦であっても、家族が多くても、旦那さんが非協力的でも、「私ばっかり！」と感じない人は、たくさんいらっしゃいます。

いつも当たり前のようにつぶやいているその言葉は、あなたという人間を紐解いていくのに、とても大きな鍵になります。自分の“思考のクセ”に気づくことで、片づけに対してだけじゃなく、他の問題を解決するヒントになることもあります。

ぜひこの機会に、無意識にどんな言葉をつぶやいているのか、ご自分の“思考のクセ”と向き合ってみてくださいね。


■“思考のクセ”は、小さな頃に作られる
“思考のクセ”の多くは、小さな頃にできあがります。昔、「なぜ私ばっかり!?」と強く不満に思った経験があると、それは“心の傷”となります。その心の傷は、似た状況を感じると「これは嫌！」「こんな扱いは許せない！」など、昔感じた「嫌な思い」を、今に呼び起こしてしまうのです。

私のところに相談に来られる方の中で、「私ばっかり！」が一番多いケースは、小さい頃、妹や弟の面倒を見なければならなかった「お姉ちゃん（お兄ちゃん）」たちです。大人になった今、昔の感情を無意識に感じて、怒っているのです。

小さい頃、本当は自分の自由にしたいのに、仕方なくお母さんの言うことを聞いてきた「お姉ちゃん(お兄ちゃん)」は、たくさんいらっしゃいます。その時の強い怒りや悲しみや悔しさが「心の傷」になって強く残っている人が、

・なんで私ばっかり！
・もう足引っ張ってこないでよ！
・迷惑かけてこないで！

なんて、昔言えなかった『怒り』を、今の「部屋」や「旦那」や「子ども」に言っていたりすることが多いようです。

もちろんお姉ちゃん（お兄ちゃん）だからと言って、必ずこの傷ができるわけではないので、すべての人に当てはまるわけではありません。でも、カウンセリングで紐解いていくと、小さい頃にそんな経験をされた方が多いのです。

「お姉ちゃん（お兄ちゃん）」じゃない方も、小さい頃に「私ばっかり！」と強く言いたくなるような経験はありませんでしたか？　ぜひ記憶を探ってみてください。

例えば、小さい頃、部屋を散らかしてお父さんに怒られた人は、散らかった部屋を見てすぐ「旦那に怒られる!! 怖い!」なんて想像する人もいるのです。

何を連想するかは、あなたの“昔”に強く関係しています。

■イライラした気持ちを和らげる「魔法の言葉」
それでは、「私ばっかり!!」という気持ちが湧き起こってしまったら、どうしたらいいのでしょうか。そんな方に効く「魔法の言葉」があるので、お伝えしましょう。

それは「私ばっかり得してる」という言葉。

「私ばっかり！」の思考の中には「私ばっかり損してる！」という強い思いがあります。そして、そんな方は自分が損してることばかりをピックアップすることが得意だったりします。

私は片づけをしていて「なぜ私ばっかり！」と思う事がありません。これは私が「いい奥さん」だからではなく、単に「私ばっかり損している！」という思考のクセがないからです。

そして、私には「私ばっかり得してる」という真逆の思考のクセがあるので、心の中でいつもそんな言葉をつぶやいて生きてきました。

だから「私ばっかり得してる」という情報を見つけるのがすごく得意です。これは私の思い込みの中でも、とくに私の人生を楽にしてきたもののひとつです。

片づけに限らず、日常生活の中で、「損してるところ」と「得しているところ」は、誰しも両面持っていると思います。どちらをフォーカスして生きているかで、目の前の世界の見え方が変わってきます。

自分もちゃんと得している部分があることをしっかりと認識できたら、イライラせずに、穏やかな気分でいられるし、幸せな気持ちにもなれたりします。

あなたもぜひ「私ばっかり得してる」とつぶやいて、得していることを見つけるゲームをしてみてください。いつも無意識につぶやいてる言葉を変えるだけで、そんな証拠が集まってきて、心穏やかでいられますよ。

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(おむらちも)