【医師監修】マスク生活で急増中?! 気になる「毛穴のお悩み」原因と対策(後編)【今の時代だから気になる! 美容医療にできること Vol.2】
Woman.excite / 2021年5月16日 8時0分
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コロナ禍で長引くマスク生活。女性たちの肌悩みとして増えてきているのが、「毛穴」に関するお悩みだといいます。
前回の記事では、毛穴が開いてしまう原因のひとつが「ニキビ」であることをご紹介しました。今回は、さらに気になる「加齢」による毛穴の開きについて、美容医療のエキスパートである竹村昌敏先生と田中亮多先生にお話を伺います。
科学的根拠に基づいた美容を「医療×IT」を駆使し、肌に悩む人たちに届けたいと「HADA LOUNGEクリニック」を開業した美容医療のエキスパート竹村昌敏先生(写真左)と田中亮多先生(写真右)のおふたり。
「美容医療」って気になるんだけれど…
よくわからないし、人にもなかなか聞きづらいよね…
インタビュアー:金城華乃子
「美容ライターでHADA LOUNGEのco-founder、現在妊娠中のプレママ・金城です。ママたちが気になる美容医療情報をご紹介していきますね。
今回は【加齢による毛穴のお悩み】がテーマ!」
毛穴が目立つ“たるみ毛穴”その原因は?
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―― 歳を重ねると毛穴が広がってくるように思えるのですが、これはなぜでしょうか? ニキビや皮脂による毛穴の開きとは少し異なるように感じます。
「頬などによく見られる“縦長の毛穴”はたるみ毛穴 と呼ばれています。これは、おもに “老化による皮膚の弾力性の低下” によって引き起こされます」(竹村院長)
―― そうなのですね。そもそも “老化による皮膚の弾力性の低下” ってどのようなものなのでしょう?
「肌の構造についておさらいしましょう。皮膚は体の表面側から表皮、真皮、皮下組織の3つの層で構成されています。その中で、皮膚の弾力性に大きく関与しているのは真皮です。真皮は、コラーゲンやエラスチンなどで構成されています。
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加齢によりコラーゲンが減少し、エラスチンが変性すると、皮膚の弾力性は低下していきます。老化による毛穴の開きは誰にでも生じるものなので、ある程度はうまく付き合っていくことが大切です」(竹村院長)
―― 老化による「皮膚の弾力性の低下」は、誰にでもおきるもの…。とはいえ、人によって「肌の若々しさ」ってずいぶんと差がありますよね?
「先ほどご説明したのは、体の内側から生じる内因性老化についてです。一方で、皮膚は体の外側からもダメージを受けて、外因性老化もひきおこします」(竹村院長)
―― なるほど、外からのダメージはなんとか防げそうですね。外側からというと、やはり「紫外線」がすぐに思い浮かびます。
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「はい、その通りです。紫外線による光老化によっても、やはり皮膚の弾力性は低下してしまうんです。特にUVA波によって、真皮内に変性したエラスチンが増加してしまうこと、これがおもな原因です。
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この“光老化によるダメージ” を防ぐには、日光曝露から退避することが重要。基本的なこととなりますが、日焼け止めをしっかりと塗るなど、日々の日焼け対策がとても大切です」(竹村院長)
日焼け対策、美容医療ではどんなものがある?
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―― やはり日焼け止めはマストなのですね。私も日焼け止めはもちろん、日傘をさしたり、日焼け対策のインナーケアをしたりと、日々気を使っています。
では、最新の「美容医療」観点でみると、どんな情報があるのでしょうか?
「コラーゲンやエラスチンを作る細胞は、線維芽細胞(せんいがさいぼう)といいますが、これを活性化することも重要なポイントとなります。
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例えば、美容医療で使われている「マッサージピール」という技術は、この繊維芽細胞を活性化することができます。当院で採用しているマッサージピールは、トリクロロ酢酸(TCA)、低濃度過酸化水素、コウジ酸が混合された薬液(PRX-T33)というもの。
このトリクロロ酢酸(TCA)は線維芽細胞を刺激し、コラーゲンの生成を促進する薬剤として以前から知られているのですが、刺激性が強くて実用化が難しいものでした。
それが、低濃度の過酸化水素を配合することで刺激性を抑え、適度に線維芽細胞を刺激することに成功しています。また、注目の美白物質コウジ酸も含まれています」(竹村院長)
―― 私も妊娠前は「マッサージピール」を定期的に受けていましたが、ハリツヤのあるなめらかなお肌になっていくように感じました。(※個人の感想です)
そのほか、老化によるお肌の毛穴悩みを少しでも回避するために、日常生活で気を付けるべきことがあれば教えてください。
「やはり、大切なのは食生活でしょう。忙しいママたちは、特に糖化ストレスに気を付けてみてはいかがでしょうか。“糖化”とは、食事でとりすぎた余分な糖質が、体内のたんぱく質などと結合して細胞を劣化させる現象です。
例えば、白米やうどんだけではなく、玄米や全粒粉なども食事に取り入れてみるなど、なるべく糖化ストレスの少ない健康的な食生活を送るように心がけるとよいでしょう」(田中先生)
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「どうしても不足しがちなビタミン類については、“定期的な内服による摂取”もひとつの方法です。肌のターンオーバーを整えるために必要となるのは、ビタミン類やL-システインなど。
ただし、これらは一度投与すればよい、というものではありません。定期的に摂取し続けることで、定常的に肌のターンオーバーをコントロールすることにつながります。シミそばかすが気になる方ならば、トランサミン、グルタチオンなどについても同様です」(竹村院長)
今回は、お肌の老化を防ぐために日々の暮らしでてきること、そしてなかなか聞けない美容医療によるお手入れ情報まで、様々な知識を教えていただきました。
竹村院長、田中先生、今回もありがとうございました!
竹村 昌敏(整形外科医)
2008年高知医科大学医学部卒業。初期研修後都内の大学病院麻酔科入局。その後、整形外科へ転科。2015年から医療×ITのスタートアップに参画し医療監修を務める。医療×IT分野の執筆多数。医療×ITを美容医療に導入するべくHADA LOUNGEクリニックを開業。
田中 亮多(皮膚科医)
2007年筑波大学医学専門学群卒業。皮膚科専門医。医学博士。 皮膚科医として、診療・研究に携わる傍ら医療×ITのスタートアップにも参画。 皮膚癌の予防に関心があり、予防に役立つ美容法の確立を目指している。
金城華乃子
外資系化粧品メーカーでマーケティング系のキャリアを積んだあと、フリーランスに転身。化粧品メーカーのPRやマーケティングを担当する傍ら、女性誌オンライン媒体でのライター業にも従事。現在妊娠中のプレママで「HADA LOUNGEクリニック」のco-founderでもある。
(金城華乃子)
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