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<Wコラム>500円タクシー料金とK-POPアイドル、韓国旅客船沈没事故と日韓の交通運送文化

Wow!Korea / 2014年5月1日 13時50分

乗客を見捨て脱出しているセウォル号船長

初乗り500円の「ワンコインタクシー」を営業する大阪の「ワンコインドーム」社。「値上げの強制で重大な損害が出ている」として、国を相手取り、訴訟を起こした。運賃の変更命令や車両の使用停止命令を出さないよう求めたとのこと。

大阪府では過当競争の是正などを目的に国が定めた公定幅運賃(大阪府内で初乗り660円~680円)が4月から義務化されたことで、このような行政と業者間の騒動は今後も続くとみられている。

確かに、日本を含め、資本主義を選んだ多くの国の法律では「営業の自由」が保証されている。後発業者として薄利多売と低価格を戦略とする業者側の言い分は理解できる。利用者である国民にとってもタクシーの低料金化は歓迎したいところだ。

しかしながら、他のサービス業とは違って、交通・運送・通信などのインフラ系のサービスは国全体の運営にも関係する重大問題でもあるので、行政としては介入したい所である。

国内では司法の判決を待つしかないが、視線を海外に移してみよう。69年前は日本の一部として、全く同じシステムで動いていたお隣の国。69年間、ひたすら日本をマネしながらも、日本をマネているとは言えない国。つまり、同じ文化の遺伝子を持ちながら、69年間の進化はまったく違った国、「韓国」の場合だ。

韓国ソウルでは、昨年タクシー料金の値上げが実施されたばかりだが、それでも初乗りは3000ウォン(約300円)以内をキープしている。距離間料金は142メートルごとに100ウォン(約10円)。料金が妥当かどうかは、その国の社会環境とも関係するので、何とも言えないが、韓国のタクシー料金は「ワンコインドーム」社が主張する「初乗り500円」よりも安い水準である。

とにかく日本に比べれば異常なほど安いレベルだが、韓国ではタクシー料金の安さがもたらす弊害も度々指摘されている。中でも運転手側の収入が少ないので、マナー違反など、お金のためなら何でもやってしまう個人タクシーが増え、韓国の道路交通文化のイメージを失墜させているとの声が大きい。

一方で、タクシーをあたかも自家用車のように1日数時間も乗り回している人たちもいる。

例えば、K-POPアイドルを追っかけまわる「サセンペン」(私生ファン=私生活を追っかけるファン)と言われるファンだ。日本でもジャニーズに付きまとう「ヤラカシ」の存在はいるが、韓国の「サセンペン」はタクシー料金の安さという強力なツールをフル活用している。

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