「良いところまで行こう」ではなくて「タイトルを獲ろう」。2024年の大成は歴史を変えるための大いなる冒険に挑む!
ゲキサカ / 2024年4月22日 19時22分
「1失点目をした瞬間に焦り始めてしまって、ミスも目立っていて、そこからポンポンと2点目も入ってしまったので、『本当に締めなきゃマズいな』と思いましたね」(小池)。小さくないビハインドを負った大成を活性化させたのは、途中出場のジョーカーたちだ。まずは24分。右サイドで前を向いたMF小野藍大(3年)は躊躇なく右足一閃。強烈なシュートはニアサイドを貫き、ゴールネットへ突き刺さる。
「藍大は点を決めるヤツなので、アイツを信じてボールを預けたら点が入りました」とは小池。2-1。残された時間は15分強。最終盤の40+6分。ミドルレンジからMF稲荷啓太(3年)が放ったシュートは枠を襲うも、林がファインセーブで弾いたボールは右ポストにヒット。みんなが頭を抱えた流れの中で、「『点を獲って来い』と言って出してもらいました」という1年生アタッカーは諦めていなかった。
40+7分。右サイドからDF高倉崇太(3年)がクロスを上げると、こぼれ球にいち早く反応したのは終盤に投入されていたFW生駒大雅(1年)。最初に打ったシュートは林に止められたものの、「『もう身体で押し込もう』と思って、ボールに身体を当てました」と生駒が押し込んだボールはゴールラインを越える。
「個がしっかりしていて、流れまでちゃんと読める子なので、そこは信頼しています」と小池も話し、「彼はゴールに絡める選手なので、自信を持って入れました」と豊島監督も言及した1年生が挙げた起死回生の同点ゴール。「もう『来た!!!』と思いました。本当に嬉しくて、最高でした」(生駒)。2-2。大成の執念、結実。試合はまだ終わらない。
「同点ゴールが入った瞬間に『もう勝てる』と思いましたし、自信もありました」(小池)。延長後半4分。前線で奮闘してきたFW伊藤雄淳(3年)がボールを残すと、3列目から飛び出した伊佐地の打ち切ったシュートが、ゴールへ吸い込まれる。「雄淳が潰れて良い落としをしてくれたので、もう気持ちで決めたゴールですね。ホッとした感情が一番強かったです」(伊佐地)。
さらに7分には高倉、9分には再び伊佐地が得点を叩き込み、ファイナルスコアは5-2。「応援の人たちも含めて雰囲気を作ってくれたことで、何とか勝てましたし、ギリギリで次に繋がったのはプラスなんですけど、嬉しい反面、自分たちに甘さが残っていたので、ここからチームの士気を上げていくしかないですね」と伊佐地も話した大成が、熱戦に競り勝って準々決勝へと勝ち進む結果となった。
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