ダイハツ車が買えない今、何を買えばいいのか? 認証不正で考える「代わり」になる車種まとめ
東洋経済オンライン / 2024年1月12日 11時0分
そのために2016年ごろには、他社の不正問題を受けて、開発と認証部門の組織を見直すメーカーも少なくなかった。当時、ある開発者は「開発と認証部門はもともと別の組織だったが、部分的にでも(開発部門が認証部門に)影響を与える心配がある場合、組織を改正した」と述べていた。
調査報告書によると、ダイハツでは当時、そうした組織改正が行われていなかったとされる。今は組織改正を実施済みだが、2023年6月1日だから、一連の不正が行われたあとだ。ほかのメーカーのように、もっと早い段階で組織改正を実施すれば、142件のうち、防げた不正行為があったかもしれない。
ディーラーも出荷のめどはわからず
この問題をダイハツ車ユーザーの立場で考えると、今後の見通しが案内されているかも重要となる。そこで2024年1月上旬、ダイハツの販売店に尋ねた。そこで得た回答はこうだ。
「メーカーから『ダイハツ車を使い続けて問題ない』という話は聞いたが、出荷を再開するめどなどは明らかにされていない」
ダイハツは、現在の進捗状況と、今後の見通しをなるべく早く示す必要があるだろう。出荷が再開されるのは、前述の通り国土交通省が改めて基準適合性を確認してからだ。型式や車種ごとに少しずつ出荷を再開するかもしれない。しかし、現時点でも納車が滞っているため、出荷を再開しても、納期の遅延が続くことも考えられる。
ここからは、ダイハツ車(とそのOEM車)の購入を検討していた身になって考えてみたい。
具体的には「タント」「トール」「ロッキー」、OEM車であるトヨタ「ルーミー」「ライズ」、スバル「シフォン」「ジャスティ」「レックス」などである。これらを買おうとしていた人が、他社のどのような車種を選べば良いかを考えてみる。
タント/シフォンの場合
タントは軽スーパーハイトワゴンの主力車種だ。全高が1700mmを上まわり、スライドドアを装着する。スバル シフォンは、その姉妹車だ。
タント/シフォンの代わりになる車種は、ホンダ「N-BOX」とスズキ「スペーシア」である。軽スーパーハイトワゴンには、ほかにも日産「ルークス」などがあるが、この2台はともに2023年に発売された設計が新しい車種だ。
特にN-BOXは国内の最多販売車種で、新型ではアクセル操作に対する車両の動きが正確になり、走行安定性も向上した。操舵に対する車両の動きも自然な印象だ。乗り心地も含めて、運転感覚を洗練させたといえ、走りの質にこだわる人や長距離を移動する機会の多い人に適する。
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