1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

東京に「フォーミュラE」は本当に必要なのか? 「おもしろかった」で終わらせない議論を

東洋経済オンライン / 2024年4月6日 11時20分

東京E-Prixでは、ドライビングシミュレーターでeスポーツを楽しんだり小型電気カートで子どもたちが走行したり、天候を気にせずレースとアトラクションを楽しめる環境に好印象を持った。

また、レースチケットを購入していない人でも無料で楽しめる「E-Tokyo Festival 2024」を実施したのもよかった。こちらは日本の自動車メーカー各社が量産しているBEV、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCEV)、EVバイク、超小型モビリティなどを展示したものだ。

出展した複数の自動車メーカー関係者に、フォーミュラEとE-Tokyo Festival 2024について聞いてみた。

すると「フォーミュラEは日本では無名であり、どうなるものかと心配していたが、かなりの人が集まっていて驚いた」「(こうした電動車展示スペースは昨年の)ジャパンモビリティショーよりゆるい雰囲気だが、より自然な形で電動車に触れてもらえている」といった反応があった。

主催者発表では、フォーミュラEとE-Tokyo Festival 2024を合わせた入場者数は2万人だったという。

スタート前に岸田首相と小池都知事が

3月30日15時からの決勝スタートを、筆者はメインストレート先の第1コーナー奥のカメラマンスタンド近くで待ち構えていた。すると、コースを逆走して黒塗りのセンチュリーが護衛のクルマに囲まれてスタート/フィニッシュラインに向かい、しばらくして観客席から歓声があがった。

サプライズで登場した岸田首相が、環境にやさしいフォーミュラEの東京開催を祝福したのだ。国は「2050年カーボンニュートラル」を掲げ、GX(グリーントランスフォーメーション)政策を推進しているところだ。

また、同席した小池都知事も、カーボンニュートラルの観点から開催の重要性を強調した。東京都も環境政策「ゼロエミッション東京」を遂行中であり、フォーミュラEは同政策に対するプロモーション活動という位置付けにある。

決勝レースはトップ集団が絶えず混戦し、ファイナルラップまで誰が勝つのかわからい展開だった。モータースポーツを初めて見た人にとっても、十分に楽しめる内容だっただろう。

「ゼロエミッション東京」に向けた議論を

こうして無事に開催されたフォーミュラE、東京E-Prix。日本で自動車産業が発達して以降、ラリーを除いて公道で、特に市街地でモータースポーツを行うのは今回が初めての出来事だ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください