NY市場サマリー(5日)S&P・ナスダック週間で3カ月ぶり伸び、ドルは対ユーロで下落

ロイター / 2021年2月6日 7時26分

[5日 ロイター] -

<為替> 1月の米雇用統計を受けポジション調整の動きが出たことで、ドルが対ユーロで下落した。

労働省が朝方発表した1月の雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比4万9000人増と、伸びは市場予想の5万人増を下回った。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)からの回復支援に政府の追加対策が必要なことが示された。

これを受け、ユーロは対ドルで1.2042ドルと、0.7%上昇。1日の上昇としては約2カ月ぶりの大きさになった。

バノックバーン・グローバル・フォレックスのストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は、米経済がユーロ圏など他の地域より力強く回復するとの見方に変化が出たわけではなく、短期トレーダーがドルロングとユーロショートのポジションを調整したと指摘。「雇用統計で第1・四半期の国内総生産(GDP)統計見通しが変化したわけではない。市場のポジションはこれとは異なる」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数は0.5%安の91.028。ただ週初からは0.6%上昇している。

ドルは対円で0.1%安の105.42円。バノックバーンのチャンドラー氏は、ドルの対円での小幅な動きは、雇用統計を受けた米長期債利回りの小幅な動きと整合性が取れていると述べた。

雇用統計を受け、バイデン大統領は「米経済はなお苦境にある」とし、1兆9000億ドル規模の追加の新型コロナウイルス対策法案の実現が必要と改めて表明した。

INGは、積極的な景気刺激策が実施されればインフレ高進が触発されるとの見方から、市場では来週発表される消費者物価指数の注目度が高まると指摘。物価統計に基づく実質金利の水準次第でドル相場が影響を受ける可能性があるとの見方を示した。

ドルは昨年、約7%下落。市場では、年初来のドル高がこれに対する一時的な反動なのか見極めようとする動きが続いている。

暗号資産(仮想通貨)は上昇。ビットコインは2%、イーサ(イーサリアム)は7%、上昇した。イーサ先物は7日にシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で取引が開始される。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 10年債利回りが約1年ぶり水準に上昇する一方、2年債利回りが過去最低を付けた。米雇用統計の発表を受け、追加景気刺激策の観測が高まった。

終盤の取引で10年債利回りは2.6ベーシスポイント(bp)上昇の1.1652%。一時は2020年3月20日以来となる1.188%まで上げた。

これに対し2年債利回りは、昨年5月8日付けた過去最低の0.105%に並んだ後、0.1072%で推移した。

2年・10年債利回り格差は106bpと前日から4bp拡大し、17年4月以来の大きさになった。

TDセキュリティーズのグローバル金利戦略責任者、プリヤ・ミスラ氏は、この日の不安定な取引について、朝方発表された雇用統計を受けてバイデン政権による刺激策の規模を巡って不透明感が続き、市場では議会での協議に注目が集まったと述べた。

労働省が発表した1月の雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比4万9000人増と、伸びは市場予想の5万人増を下回った。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)からの回復支援に政府の追加対策が必要なことが示された。

ソシエテ・ジェネラルの米金利戦略部門責任者、スバドラ・ラジャッパ氏は「内容は悪くなかった。今のような時期はボラティリティーが高まるのは当然だ」とし、失業率が6.3%だったことについては、米連邦準備理事会(FRB)は年内に失業率が5%に低下することを望んでおり、達成に向けた軌道に乗っていると述べた。

20年債と30年債の利回りも上昇。30年債は1年ぶりに2%台をわずかに下回る水準となった。5年債・30年債の利回り格差は3bp上昇の150bpとなり、15年10月以来の高水準。

米国債の投資家は、景気が回復し、FRBが経済の過熱状態を維持させる意向とみており、インフレ率が高まると見込んでいる。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 上昇し、ダウ工業株30種は92ドル高で取引を終えた。企業決算や追加経済対策、新型コロナウイルスワクチン普及への期待が買いを支える中、S&P総合500種とナスダック総合は週間で昨年11月上旬以来の大幅な伸びとなった。

S&P500とナスダックは前日に続き終値で最高値を更新。S&P500は5日続伸し、昨年8月以降で最長となった。

1月の雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが予想を下回る中、バイデン大統領はこの日、「米経済はなお苦境にある」との認識を示し、1兆9000億ドル規模の追加経済対策の実現が必要と訴えた。民主党のペロシ下院議長は、下院が2週間以内に法案を上院に送付できるよう期待していると表明した。

アラン・B・ランツ&アソシエイツのアラン・ランツ社長は「次の景気対策は大規模になる。大量のキャッシュが行き場を失っており、債券の動きもさえない中、これまで出遅れていた一部セクターに資金が流入した」と述べた。

小型株指数のラッセル2000指数は週間で7.7%高と、昨年6月上旬以来の伸び率。株式投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)は週間で昨年11月上旬以来の大幅な下げとなった。ハイテク株は一時最高値を付けたものの、その後は下げに転じた。

ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は1.5%高。米食品医薬品局(FDA)にコロナワクチンの緊急使用許可を申請した。

ゲーム販売のゲームストップは19.2%急騰。新興ネット証券のロビンフッドが個人投資家の熱狂的な買いを受けて導入した取引制限を解除したことが背景。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 対ユーロでのドル下落に伴う割安感などを手掛かりに反発した。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前日比21.80ドル(1.22%)高の1オンス=1813.00ドル。週間では2.02%下落した。

未明の外国為替市場でドルが対ユーロで弱含むと、金塊は前日に約2カ月ぶりの安値に沈んでいた反動もあって買い戻され、心理的な節目の1800ドルを回復。その後は、朝方発表の米雇用統計の結果待ちでもみ合いとなった。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 対ユーロでのドル安を背景に買われ、5日続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月3月物の清算値(終値に相当)は前日比0.62ドル(1.10%)高の1バレル=56.85ドルだった。4月物は0.63ドル高の56.70ドルとなった。外国為替市場では対ユーロでドル安が進行。ドル建てで取引される原油などの商品に割安感が生じ、原油が買われた。また、バイデン政権による大型追加経済対策への期待が広がる中、早期の経済正常化によるエネルギー需要回復への思惑も投資家心理を支えた。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国の産油国で構成するOPECプラスによる協調減産が順調に実施されていることが確認されたことも、原油の支援材料。1年ぶりの高値を保っていることで、テクニカル要因からの買いも入った。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 105.36/105.39

始値 105.6

高値 105.76

安値 105.35

ユーロ/ドル NY終値 1.2042/1.2046

始値 1.1979

高値 1.2049

安値 1.1978

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 92*03.50 1.9769%

前営業日終値 93*02.00 1.9320%

10年債(指標銘柄) 17時05分 97*09.50 1.1687%

前営業日終値 97*18.00 1.1390%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*17.75 0.4656%

前営業日終値 99*18.75 0.4590%

2年債(指標銘柄) 15時09分 100*01.25 0.1052%

前営業日終値 100*00.63 0.1150%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 31148.24 +92.38 +0.30

前営業日終値 31055.86

ナスダック総合 13856.30 +78.55 +0.57

前営業日終値 13777.74

S&P総合500種 3886.83 +15.09 +0.39

前営業日終値 3871.74

COMEX金 4月限 1813.0 +21.8

前営業日終値 1791.2

COMEX銀 3月限 2701.9 +78.5

前営業日終値 2623.4

北海ブレント 4月限 59.34 +0.50

前営業日終値 58.84

米WTI先物 3月限 56.85 +0.62

前営業日終値 56.23

CRB商品指数 181.3905 +1.1466

前営業日終値 180.2439

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