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NY市場サマリー(12日)ドル小幅安、株上昇 国債は売り一服

ロイター / 2021年11月13日 7時26分

[12日 ロイター] -

<為替> ドルが小幅下落した。インフレ率の高進が消費者心理を悪化させた。ただ、投資家は米国の景気回復への期待を高め、週間では約3カ月ぶりの大幅な上昇を記録する基調にある。

米ミシガン大学が12日発表した11月の消費者信頼感指数(速報値)は66.8となり、2011年11月以来の低水準となった。

これを受けてドルは下落した。

2017GMT(日本時間13日午前5時17分)時点で、ドル指数は0.04%低下し95.116。消費者心理の悪化を受けて一時は94.991まで低下した。序盤には2020年7月以来の高水準に上昇していた。

ウェルズ・ファーゴのマクロ・ストラテジスト、エリック・ネルソン氏は「今のところインフレ上昇が賃金の伸びを上回っていることから、消費者は実質収入の減少を懸念しており、センチメントを圧迫している。それがドルの先行き懸念につながり、ほとんどの通貨、特に円に対してドルを押し下げている」と指摘した。 対円ではドルは0.14%安の113.915円。一時は113.77円まで下落する場面があった。

ユーロは0.06%安の1.1443ドル。一時約16カ月ぶり安値の1.1433ドルを付けた。

英ポンドは対ドルで0.39%高。欧州連合(EU)は英領北アイルランドの貿易問題を巡り、英との緊張緩和に向けて取り組むと発表したことなどが支援材料となった。

リスクに敏感な豪ドルは0.53%高の0.733米ドル。一時は約1カ月ぶり安値の0.7277米ドルを付ける場面があった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1%下落し6万4104.89ドル。今週は史上最高値の6万9000ドルを付けていた。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 国債売りが一服。11月の米ミシガン大消費者信頼感指数・速報値がインフレ高進懸念を背景に10年ぶりの水準に落ち込み、投資家の将来の米利上げペースの予測が困難となっている。

終盤の取引で、5年債利回りは2.3ベーシスポイント(bp)上昇の1.2357%。一時、2020年2月以来の高水準となる1.263%を付ける場面もあった。

5・30年債利回り格差は一時62bpと、20年3月以来の水準に縮小。その後は72bpと、前営業日(10日)から2bp拡大した。

指標10年債利回りは2.4bp上昇の1.5818%。物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で、期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は2.71%近辺と、06年5月以来の高水準を付けた。

米ミシガン大学が発表した11月の消費者信頼感指数(速報値)は66.8と、2011年11月以来の低水準となった。ミシガン大学の調査部門ディレクター、リチャード・カーティン氏は「11月には4人に1人の消費者がインフレによる生活水準の低下を指摘した」とし、「インフレ高進による打撃を軽減する効果的な政策が依然実施されていないという考えが消費者の間で広がっている」と述べた。

アクション・エコノミクスのシニアエコノミスト、キム・ルパート氏は、「市場はFRBによる一段と積極的な引き締めを想定している」ものの、投資家は神経を尖らせていると指摘。「多くのメッセージやポジションが入り混じっている」と述べた。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 上昇。バリュー株よりもグロース株が選好されたほか、アップルやマイクロソフトやなどのハイテク大手の買いが膨らんだ。失望感を誘う米経済指標はさほど材料視されなかった。

しかし週足では、主要3指数はそろって6週間ぶりの下落となった。

米ミシガン大学が12日発表した11月の消費者信頼感指数(速報値)は66.8と、2011年11月以来の低水準となった。9月の米雇用動態調査(JOLTS)は、自発的な離職件数が440万件と、過去最高を記録。求人件数は前月から減少したものの、引き続きコロナ禍前の水準を上回っており、企業が引き続き採用で苦戦している様子が浮き彫りとなった。

レノックス・ウェルス・アドバイザーズの最高投資責任者デイビッド・カーター氏は、低調な内容に終わったミシガン大消費者信頼感について「インフレは企業の収益よりも消費者を圧迫しているようだ」と指摘した。

消費者心理の悪化は年末商戦に影響する可能性があり、来週本格化する米小売大手の四半期決算に注目が集まる。ウォルマートやターゲット、ホーム・デポ、メーシーズなどが発表を予定している。

カーター氏は「インフレが利益率を圧迫、もしくはコスト転嫁が可能かどうかを見極めようと、小売各社の業績見通しが注目される」と述べた。

第3・四半期決算シーズンは終盤に差し掛かっており、これまでに決算を発表済みのS&P500種採用企業のうち80%がアナリスト予想を上回っている。

S&P主要11セクターでは、エネルギーを除く10セクターがプラス圏で引けた。通信サービスが1.7%高で上昇を主導した。

ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は1.2%高。会社を2分割し、日用品や市販薬などを手掛ける消費者向け事業と製薬・医療機器などを含む医療向け事業を切り離す計画を発表した。消費者向け事業をスピンオフ(分離・独立)し上場企業とし、医療向け事業に注力する。

電気自動車(EV)テスラは2.8%下落した。規制当局への提出文書によると、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は約6億8700万ドル相当の保有株式を売却した。

10日にナスダック市場に上場した競合の新興EVメーカー、リビアン・オートモーティブは5.7%高で終了した。

中国の電子商取引大手アリババ・グループの米上場株は0.6%安。「独身の日」セールは、期間中の取扱高(GMV)が5403億元(845億4000万ドル)と、元ベースの前年比伸び率が8.5%と2009年の開始以来最低だった。

ニューヨーク証券取引所では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.29対1の比率で上回った。ナスダックでも1.19対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は103億2000万株。直近20営業日の平均は109億4000万株。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> インフレ警戒感を背景に、7営業日続伸した。12月物の清算値(終値に相当)は前日比4.60ドル(0.25%)高の1オンス=1868.50ドルと、中心限月ベ ースで引き続き約5カ月ぶりの高値水準。週間では51.70ドル(2.85%)上昇。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> ドル高・ユーロ安基調の継続に伴う割高感などが重しとなり、反落した。米国産標準油種WTIの中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比0.80ドル(0.98%)安の1バレル=80.79ドル。週間では0.48ドル(0.59%)安。1月物は0.73ドル安の79.69ドルだった。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 113.85/113.88

始値 114.05

高値 114.06

安値 113.77

ユーロ/ドル NY終値 1.1450/1.1454

始値 1.1448

高値 1.1461

安値 1.1434

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時04分 98*22.50 1.9322%

前営業日終値 99*00.75 1.9180%

10年債(指標銘柄) 17時04分 98*09.00 1.5613%

前営業日終値 98*10.00 1.5580%

5年債(指標銘柄) 17時03分 99*17.50 1.2194%

前営業日終値 99*18.50 1.2130%

2年債(指標銘柄) 17時02分 99*23.75 0.5074%

前営業日終値 99*24.00 0.5030%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 36100.31 +179.08 +0.50

前営業日終値 35921.23

ナスダック総合 15860.96 +156.68 +1.00

前営業日終値 15704.28

S&P総合500種 4682.85 +33.58 +0.72

前営業日終値 4649.27

COMEX金 12月限 1868.5 +4.6

前営業日終値 1863.9

COMEX銀 12月限 2534.6 +4.5

前営業日終値 2530.1

北海ブレント 1月限 82.17 ‐0.70

前営業日終値 82.87

米WTI先物 12月限 80.79 ‐0.80

前営業日終値 81.59

CRB商品指数 237.0863 ‐0.3716

前営業日終値 237.4579

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