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トランプ米大統領、選挙のサイバーセキュリティー責任者を解任

ロイター / 2020年11月18日 13時53分

トランプ米大統領は17日、国土安全保障省サイバーセキュリティー・インフラストラクチャー・セキュリティー庁(CISA)のクレブス長官を解任したとツイッターで明らかにした。写真はクレブス長官と握手するトランプ大統領。大統領執務室で2018年撮影。 (2020年 ロイター/Jonathan Ernst/File Photo )

[サンフランシスコ/ワシントン 17日 ロイター] - トランプ米大統領は17日、国土安全保障省サイバーセキュリティー・インフラストラクチャー・セキュリティー庁(CISA)のクレブス長官を解任したとツイッターで明らかにした。

クレブス氏が3日の選挙は安全なものだったという「非常に不正確な」発言をし、不正行為が横行しているとの主張を否定したと証拠を示さず非難した。

クレブス氏はハッカー攻撃から選挙を守る取り組みを担った。

ロイターは先週、クレブス氏が解任を想定していることを周囲に伝えたと報道した。関係筋によると、同氏は選挙に関する情報の誤りを証明するCISA運営サイトを巡り、トランプ政権の怒りを買ったもようだ。

CISAの報道官はコメントの要請に応じていない。

トランプ氏は死者が投票したり、投票監視員が開票所に入れなかったり、機械の誤作動で自分への投票がバイデン氏への投票に変わったりといった大規模な不正行為があったにもかかわらず、クレブス氏は選挙が安全だったと「非常に不正確な」発言をしたと非難した。

ツイッターは「この主張は意義が唱えられている」との警告ラベルを付けた。

クレブス氏は2年前の発足時からCISAのトップを務めていた。同氏の解任を受けてCISAのマシュー・トラビス副長官は17日夜、辞任した。

CISA高官によると、同庁のエグゼクティブディレクター、ブランドン・ウェールズ氏が18日に長官代行に就任するとみられる。ウェールズ氏の元同僚は同氏について、これまでトランプ政権下で国土安全保障省の複数の役職に就いており、党派的な人物とはみられていないと語った。

関係筋によれば、クレブス氏はトランプ氏から解任の意向を伝えられず、ツイッターへの投稿で決定を知ったという。

2人の元政府高官は、トランプ氏が郵便投票は不正の温床と批判したのに対しCISAが安全な投票手段と指摘したことで、1年前からクレブス氏に対する不満が高まっていたと明らかにした。

<われわれは正しいことをした>

クレブス氏はツイッターに「(米国のために)働いたことを誇りに思う。われわれは正しいことをした」と投稿した。

ホワイトハウス当局者はこれまでに、大規模な選挙詐欺計画の背後に民主党がいるといった選挙に関する虚偽の主張に反論したCISAのコンテンツに不満を表明していたが、CISAは正しい情報の削除を拒んだ。

クレブス氏に近い筋によると、情報機関のスーパーコンピューターとプログラムによって全国でトランプ氏への投票がバイデン氏への投票に書き換えられた可能性があるとする陰謀論を否定したCISAの投稿にホワイトハウスは特に怒っていた。

大統領選で勝利が確実になった民主党のバイデン前副大統領の報道官は「クレブス氏は選挙を守るための働きを称賛されるべきで、真実を語ったことによって解任されるべきではない」と述べた。

トランプ氏に批判的な共和党のベン・サッセ上院議員は「全米各州の選挙関係者が言うようにクレブス氏は本当に良い仕事をした。彼は明らかに解任されるべきではない」との声明を発表した。

*内容を追加しました。

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