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クレディ・スイス、第4四半期は3.5億フランの赤字 法的費用響く

ロイター / 2021年2月18日 18時5分

 2月18日、スイス金融大手クレディ・スイスが発表した2020年第4・四半期決算は、純損益が3億5300万スイスフラン(3億9279万ドル)の赤字となった。写真はクレディ・スイスのロゴ。ジュネーブで2017年11月撮影(2021年 ロイター/Denis Balibouse)

[チューリヒ 18日 ロイター] - スイス金融大手クレディ・スイスが18日に発表した2020年第4・四半期決算は、純損益が3億5300万スイスフラン(3億9279万ドル)の赤字となった。法的費用として7億5700万フランを計上したことが響いた。

クレディ・スイスが独自にまとめたアナリスト18人の予想は5億6600万フランの赤字だった。ただ、アナリスト予想が集計されたのは同行が住宅ローン担保証券(RMBS)訴訟で和解する前で、実際の和解額は従来想定よりも8000万ドル少なかった。

20年通年決算は利益が22%減少した。

決算発表を受け、クレディ・スイス株は寄り付き前の時間外取引で0.5%高。

クレディ・スイスは収入拡大に向け、融資量を増やし、株式上場ブームを活かす方針を示した。

トマス・ゴットシュタイン最高経営責任者(CEO)は発表文で「2020年は社会・経済が厳しい環境だったにもかかわらず、ウェルスマネジメント部門とインベストメントバンキング部門が全体的に基調として力強いパフォーマンスとなったほか、歴史的な問題にも対処した」と説明。「2021年以降について、われわれはウェルスマネジメント部門の成長をさらに加速させ、インベストメントバンキング部門の持続可能なリターンを実現することを目指す」とした。

アジアとスイス以外の富裕顧客を担当する国際ウェルスマネジメント部門は2020年の純収入が17%減少。トレーディング活動は堅調だったものの、低金利やドル安の負の影響を相殺することができなかった。

また、ヘッジファンドの株式に関連した4億1400万フランの減損が第4・四半期に発生したことも響いた。

国内の富裕層などを担当するスイスプライベート顧客事業は、税引き前利益が16%減。収入低迷と融資損失に対する引当金が拡大した。

半面、アジア太平洋事業は収入が4%増。取引手数料の拡大に加え、同地域では新型コロナウイルス流行からの回復が比較的力強かったことを受けた。ただ、引当金拡大の影響を穴埋めすることはできず、利益は10%減少した。

投資銀行部門は収入が増加。2年連続で増益となった。

第4・四半期の利益は前年同期から6倍増。トレーディング活動が活発化し、株式セールス・トレーディングは5%増。債券トレーディングはほぼ横ばい、助言関連収入は16%増、資本市場関連収入は90%伸びた。

クレディ・スイスは1株当たりの配当について、5.4%増の0.2926フランを提案。また、年間総額目標を10億─15億フランとする自社株買いを1月に開始したことを明らかにした。

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