WHOと専門家、コロナ禍受け「空気感染」の定義で合意
ロイター / 2024年4月19日 11時58分
4月18日、世界保健機関(WHO)は公表した技術協議文書で、約500人の専門家と空気感染による病気のまん延の定義について初めて合意したと明らかにした。写真はスイスのジュネーブで昨年2月撮影(2024 ロイター/Denis Balibouse)
Jennifer Rigby
[ロンドン 18日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は18日公表した技術協議文書で、約500人の専門家と空気感染による病気のまん延の定義について初めて合意したと明らかにした。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)初期に起きたような混乱を今後、回避することが狙い。
WHOは、麻疹(はしか)のような既存疾患と将来のパンデミックの脅威の両方について、空気感染を防ぐより良い方法を研究する第一歩になると述べた。
文書は「空気感染」という表現について、病原体が空気中を移動したり、空気中に浮遊したりすることが主な感染経路となる感染症に用いることができると結論づけた。
これまでは空気感染と判断する前に高いレベルの証拠が求められたが、新たな定義では曝露の危険性と疾患の重症度も考慮する必要があるとした。また過去には感染症粒子の大きさが「飛沫」か「エアロゾル(空気中を漂う微粒子)」かが争点だったが、新しい定義ではそれを問題視していない。
2020年のパンデミック初期、エアロゾル研究者約200人が、WHOがウイルスの空気感染の危険性を警告しなかったと公に不満を表明。研究者らは、WHOが警告しなかったのとで換気よりも手洗いなどの対策が強調され過ぎる結果を招いたと指摘した。
2020年7月までにWHOは空気感染拡大の「証拠が出てきた」と発表したが、主任科学者は後に、WHOは「もっと早い段階で」 はっきりさせるべきだったと語った。
今回、あらゆる分野の専門家が空気感染の定義について合意したことで、病院や学校といったさまざまな環境での換気などの問題について議論を始めることができると考えられている。
この記事に関連するニュース
-
パンデミックに「早期警報」案=途上国支援は難航―WHO交渉
時事通信 / 2024年4月28日 15時16分
-
《コロナワクチン後遺症》頭痛、高血圧、視覚異常、パーキンソン病……京大名誉教授が読者の疑問に答える
文春オンライン / 2024年4月25日 6時0分
-
口臭と舌の状態でわかる「病気のリスク」。15年間で5000人の口臭を嗅いできた歯科医に聞いた
日刊SPA! / 2024年4月16日 15時54分
-
「パンデミック条約」に国境なき医師団が求める5つのポイント──将来のパンデミックの予防、備え、対応のために
国境なき医師団 / 2024年4月16日 12時0分
-
Seegeneと英国保健安全保障庁が「あらゆる病気のない世界」の実現に向けてトップ会談を開催
共同通信PRワイヤー / 2024年4月11日 9時50分
ランキング
-
1米コロンビア大に警察官が「突入」…デモ隊排除 全米で衝突拡大、逮捕者1000人超
日テレNEWS NNN / 2024年5月2日 6時34分
-
2米下院議長解任へ採決要求 強硬派、支援予算を批判
共同通信 / 2024年5月1日 23時35分
-
3広東省で高速道路が崩壊、36人死亡…落下した車から爆発音
読売新聞 / 2024年5月2日 10時27分
-
4トランプ氏、第2期政権の権威的ビジョン語る タイム誌インタビュー
AFPBB News / 2024年5月1日 19時58分
-
5米副大統領、フロリダ州の中絶禁止法巡りトランプ氏を非難
ロイター / 2024年5月2日 13時29分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください