台湾地震でも「誤情報」やはり拡散 過去にも出回ったフェイク画像も...
J-CASTニュース / 2024年4月4日 20時2分
拡散された画像。中部の台中で「地下鉄(MRT)の線路がズレた」といった説明がついて拡散された(写真は台湾ファクトチェックセンターのウェブサイトから)
2024年4月3日朝に起きた台湾東部沖を震源とする強い地震では、台湾東部の花蓮県花蓮市を中心に、建物が倒壊するなどの被害が相次いだ。建物が壊れたりする映像も多数拡散されたが、その中には誤情報もあった。
台湾のファクトチェック団体「台湾ファクトチェックセンター」の調べによると、実際の場所や時間とは違う説明をつけた被災画像の拡散が確認されている。
損傷したのは北部・新北市なのに中部・台中で「線路がズレた」
拡散されている画像のひとつが、損傷した高架橋だ。これに北西部の新竹で「高速鉄道が破損した」、中部の台中で「地下鉄(MRT)の線路がズレた」といった説明がついて拡散された。建物被害が特に大きかったのは東部の花蓮市で、この2つの都市とは離れている。
ファクトチェック記事によると、この日は(1)高速鉄道が地震に影響で「運行縮小」するにとどまった(2)台中MRTは通常通り運行していた、という2点にから、説明は誤りだと判断。拡散した写真は、グーグルストリートビューから、北部・新北市の新北メトロ(MRT)環状線の一部だとみている。環状線では高架橋が損傷し、一部区間で単線で運行している。
もうひとつの事例が、台北のランドマーク「台北101」をめぐるものだ。今回の地震で激しく揺れる台北101の画像だとされるものが出回ったが、22年の地震の際に出回った画像と同じもので、22年時点でフェイク画像だと指摘されていた。
(J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)
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