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英中銀、金利据え置き 利下げに向け景気は「正しい方向に進展」

ロイター / 2024年3月22日 8時18分

イングランド銀行(英中央銀行)は21日、政策金利を約16年ぶりの高水準である5.25%に据え置いた。(2024年 ロイター/Toby Melville)

(1段落目の欠落部分を補いました。)

[ロンドン 21日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)は21日、政策金利を約16年ぶりの高水準である5.25%に据え置いた。前回会合まで利上げを主張していた2人の委員が据え置きに転じ、ベイリー総裁は英国経済が利下げを開始する「正しい方向に動いている」と指摘した。

据え置きは8対1で決定。ロイター調査では、一人は引き続き利上げを主張するとの予想が大勢だったが、利上げ派のハスケル委員とマン委員が据え置き陣営に加わり、ディングラ委員は前回に続き0.25%ポイントの利下げを主張した。

ベイリー総裁は、物価上昇圧力が完全に抑制されているとの確信を一段と深める必要があるとしながらも、「インフレ減速を示す心強い兆候がさらに出ている」と指摘。「まだ金利を下げられる段階にはないが、状況は正しい方向に進んでいる」と述べた。    

年内に2─3回の利下げが実施されるとの市場の見方は正しいかとの質問に対し「そうした見方は合理的だ」と述べた。ただ、これは自身が利下げの時期や規模を保証するものではないと語った。

金融市場では年内の利下げ観測が幾分強まり、6月に最初の利下げが実施される確率は76%。さらに、12月までに計0.75%ポイントの利下げが実施されるという見方が完全に織り込まれた。

パンテオン・マクロエコノミクスの英国チーフエコノミスト、ロブ・ウッド氏は「月間でインフレの上振れや賃金上昇といったサプライズが起こらなければ、英中銀は利下げに近づく」と述べた。

JPモルガンのエコノミスト、アラン・モンクス氏も「タカ派的な意見が減少したことは金融政策委員会の方向性を示しており、利下げの時期が近づいていることを示している」と指摘。「われわれは8月の利下げを予想しているが、早まる可能性もある」と語った。

英中銀は2月の政策委員会で、高水準の政策金利をどの程度維持すべきか「検討する」と表明。今回もその文言を維持した。

20日発表の2月の消費者物価指数(CPI)は前年比上昇率が3.4%に鈍化し2021年9月以来の低水準となった。

しかし英中銀は、インフレの持続性に関する重要指標は依然高止まりしていると指摘した。また労働市場は需給がやや緩んだとはいえ、なお比較的逼迫しており、高い借入コストが経済の重荷になっている兆候もあると述べた。

英中銀は、ハント財務相が今月、燃料税の再度の凍結を決定したことを踏まえ、第2・四半期にインフレ率が目標の2%を下回るとの見通しを示した。

S&Pグローバル・レーティングのシニア欧州エコノミスト、マリオン・アミオット氏は「英中銀は利下げを開始する前に、賃金やサービス価格の上昇がさらに大幅に減速することを確認する必要があるだろう」と述べた。

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