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「中村監督を見たら…」中条あやみが号泣した理由とは?あたたかい家族を描く映画『あまろっく』が公開

オールアバウト / 2024年4月15日 21時15分

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映画『あまろっく』に出演している中条あやみさんにインタビュー。監督もキャストもみんな関西人という本作。中条さんに本作の撮影エピソードと大好き映画について伺いました!

映画『あまろっく』(2024年4月19日全国公開)は、笑福亭鶴瓶さんと中条あやみさんが夫婦(再婚)、その娘が江口のりこさんという、驚きのキャスティングによる、兵庫県・尼崎を舞台にしたコメディー映画です。

中条さんに撮影の話や映画館のペスポジなどについてお話を伺いました!

中条あやみさんにインタビュー

『あまろっく』に出演している中条あやみさん
――映画『あまろっく』、とても楽しく温かい作品でした。中条さんはとてもナチュラルに早希を演じていて「もしかして中条さんの素に近い役なのでは?」と思いました。

中条あやみさん(以下、中条):たぶん、今まで演じた役の中で、いちばん素に近いと思います。関西弁で話す役は以前にもやっているのですが、『あまろっく』は家族の物語。私は家族といるとき、ずっと関西弁なので、本当に家族と過ごしているときのままだったと思います。

実際、撮影中は関西にある実家から仕事現場へ通い、台本の読み合わせを母にやってもらっていました。なので、「本当の中条あやみはどんな人ですか?」と聞かれたら『あまろっく』を見てくださいと言えるくらい自分に近い役ですね(笑)。
(C)2024映画「あまろっく」製作委員会
――中条さんのキャラクター的に早希に共感するところがあったのでしょうか?

中条:すごくありました。早希は20歳で、鶴瓶さん演じる竜太郎さんと結婚して、39歳の優子ちゃん(江口のりこ)のお母さんになりますが、早希は自分よりずっと年上の優子ちゃんにお見合い話を持ってくるほど世話焼きなんです。

私も早希みたいに結構世話好きなところがあるんですよ。例えば、家族の話し合いを仕切ったり、家族旅行のときは進んで計画を立てたり……。家族のまとめ役を買って出ることもあるので、「似ている」と思いました。

親子くらい年の離れた夫婦の信頼

――早希は明るくおせっかいな一面もあるけれど、実は誰よりも家族団らんに憧れているという背景もありましたね。

中条:早希は孤独だった過去があるので家族に強い憧れがあり、一家団らんすることが夢だったんです。家族になりたいまっすぐな気持ちにはとても共感しました。
(C)2024映画「あまろっく」製作委員会
――最初は20歳の女性がなぜ父親くらいの年齢の竜太郎に惹かれたのかと思いましたが、“過去”が関係しているんですね。

中条:早希は、両親の愛情をいっぱい受けて育ったと思うんです。ただ、両親を亡くしてからは、ひとりで「頑張らなくちゃ、しっかりしなくちゃ」と自分にプレッシャーをかけて生きてきたので、早く大人にならなくてはいけなかったんです。

そんなとき、とても愛情深くて頼れる竜太郎さんに出会って、プレッシャーがほどけていったんだと思います。

我が家は両親が共働きだったので、私は鍵っ子でした。なので学校から帰宅したときに家に誰もいないという寂しさは経験したことがあります。そんな思いをヒントにしながら、早希のパーソナリティーと向き合っていきました。

中村監督が直々に中条さんへ出演オファー

実家から通っていた楽しい撮影を語る中条さん
――この映画は中村和宏監督が長年温めていた物語なのですよね。

中条:6年前に書いた脚本をずっと温めていたそうで、監督から直々に出演依頼がありました。最初に脚本を読んだとき、キャラクター1人ひとりに寄り添った、とても愛情深い物語だと思いました。

監督のオリジナルストーリーで、監督の原案をもとに西井史子さんと執筆した作品で、それぞれのキャラクターに愛がたっぷり詰まった脚本です。

そんな長い間温めていた脚本に出会うことは貴重ですし、鶴瓶さんや江口さんの出演が決まったというお話を聞いたときはうれしくて。撮影が始まるのが楽しみで仕方がありませんでした。

――監督は尼崎市の出身ですし、キャストも関西の方ですが、現場はどのような感じだったんですか? 映画と同じようににぎやかだったのでしょうか?

中条:そうですね。早希の父の工場で従業員の方と話すシーンがあるのですが、演じているというより、実際に工場に遊びに行って、みんなでお茶してしゃべっているような感覚でした。元アイドルだったという俳優さんがいたので「踊ってや!」と無茶振りしたり(笑)。

高校時代、放課後に友達とフードコートでずっとおしゃべりしていたときの感覚がよみがえってくるようで楽しかったです。

江口さんのぼやきと鶴瓶さんの自由さ

――鶴瓶さん、江口さんとの共演はいかがでしたか?

中条:鶴瓶さんは自由な方ですね。カメラが回っていないとお昼寝していたり、お昼ご飯もどこかへ食べに行っていたり。ただ、すごく人を大切にされているので、みんなに愛されていました。常に周囲に気を配っていらっしゃるんです。

商店街のロケ中、通行止めをして撮影をしていたのですが、通れなくて困っている方を鶴瓶さんが見つけて、撮影を中断して通してあげたこともありました。そういう姿を見て、やさしい方だなと。
(C)2024映画「あまろっく」製作委員会
江口さんは以前、CMでご一緒したことがあり、「いつか芝居で共演したい」と思っていたんです。撮影現場でも以前のイメージのまま、よくぼやいていました(笑)。

より良い作品にしようという意識がとても高く、よく監督と意見を戦わせていたので、ときどき私が間に入って「まあまあ」と言ったり(笑)。なんだか本当に江口さんが優子ちゃんに見えることがあり、かわいらしい、愛おしいという気持ちになっていました。

――この映画は関西の方たちの魅力も描かれていますよね。絶妙な押しの強さは関西人ならではなのでしょうか?

中条:関東にも押しの強い人はいると思いますが、関西人は人との距離感が独特かもしれません。“ご近所さんも家族”みたいな、昔の日本のご近所付き合いみたいな関係性がまだありますから。

あと関西弁が、押しの強さを和らげている感じがします。例えば買い物をしていて「まけてや、安くしてや」と言うと、関西弁だから冗談みたいに聞こえるけど、「安くしてください」と標準語で言ったら、本気な感じがするじゃないですか(笑)。

関西弁がその土地に住む人々のキャラクターを明るくしてくれていると思いますね。

海外作品や監督にも挑戦したい

中条さんが考える将来のキャリアとは
――中条さんのキャリアについてもお話を聞きたいです。今、女優とモデルと半々で活動されていますが、将来的にはどう考えていますか?

中条:チャレンジできることはなんでもやりたいタイプなので、両方続けていきたいです。今までやったことのない分野にも挑戦したいので、何かひとつに絞らず、視野を広く持っていたいと思っています。

海外の映画やドラマに出演するチャンスがあればやりたいですし、また監督という現場を率いる立場で作品を作りたい気持ちもあります。表に出る仕事でも裏方の仕事でも境界線を決めずにやってみたいです。
(C)2024映画「あまろっく」製作委員会
――中条さんは映画が大好きでたくさん見ていると聞きましたが、思い出の映画や好きな監督、俳優、作品について教えていただきたいです。

中条:私は父がイギリス人なので、テレビでは日本の番組よりも、海外ドラマ、洋画など、海外の作品を見る機会が多かったんです。なので外国映画は身近な存在でした。

よく家族そろって映画館へ行って『ジュラシック・パーク』シリーズや『ハリー・ポッター』シリーズ、『007』シリーズを見ましたね。やっぱりダニエル・クレイグはかっこいいです(笑)。

監督ではタイカ・ワイティティさんが好きです。彼の映画では『ジョジョ・ラビット』(2019)が大好き。さまざま映画を撮っている監督で、同じ監督とは思えないくらいジャンルが幅広いんですよ。そういう捉えどころがない感じも魅力的です。

――好みのジャンルはありますか?

中条:歴史的な事件や実在する人物などが主人公の実話をもとにした映画は好きですね。

非現実的なファンタジー映画も好きで、ギレルモ・デル・トロ監督の『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017)が大好き。ユニークで不思議な世界観の中にメッセージが込められている作品にも惹かれます。

映画館のベスポジは最後列の左側

常に笑顔! お話上手でもある中条さん
――最近はサブスク配信で映画を見る人が増えましたが、中条さんは映画館で映画を見ますか?

中条:映画館、大好きです。10代の頃は時間があったので、よく映画館巡りをしていました。目黒シネマ、テアトル新宿、早稲田松竹などにも行きました。

――インディーズ系の映画をロードショーしている映画館もお好きなんですね。中条さんは映画館で座る場所決まっていますか? ベスポジはどこでしょう?

中条:私は一番後ろの一番左側の席が多いかな。音がいいと聞いたので。けっこう音にはこだわりがあるので、Dolby Cinema(ドルビーシネマ)対応のシアターを選んだりします。

あと、後ろの席を選んだのは、私は前の席だと目が疲れちゃうんです。

試写のあと、監督とふたりで泣きました

――最後に完成した映画を見た感想を教えてください。いかがでしたか?

中条:自分が出演した映画は、自分の演技などが気になってしまい、あまり客観的に見られないことが多いんです。でもこの映画は、とてもいい家族の映画で温かい気持ちになりました。

実は試写が終わったあと、中村監督の方を見たら、監督が泣いていたんです。その姿を見て、私も泣いちゃって……。ふたりで謎に泣いていました(笑)。ただそれは、いい映画になったという証ではないかなと。

監督と一緒に完成した映画を見て泣くなんて、なかなかできない経験なのでとても印象に残っています。
(C)2024映画「あまろっく」製作委員会
――早希がグイグイと家族の仲間入りしていくプロセスも楽しかったです。

中条:早希は家族をかき回す存在かもしれないのですが、きっと家族にひとり、早希みたいな人懐っこくておせっかいな人はいるだろうと思いました。

理解し合えるまで少し時間はかかりますが、次第にみんなが幸せな家族を作ることに向かっていく姿はとても素敵だし、笑いを散りばめて描いているので見やすいと思います。

ぜひみなさんに見ていただいて、温かい気持ちになったり、家族を思い出したりしていただきたいです。

中条あやみ(なかじょう・あやみ)さんのプロフィール

1997年2月4日生まれ。大阪府出身。2012年ドラマ『黒の女教師』(TBS)で女優デビュー。映画『セトウツミ』(2016)で、第71回毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞を受賞。『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』(2017)で第41回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。『ニセコイ』(2018)『劇場版 TOKYO MER~走る緊急救命室~』(2023)『ある閉ざされた雪の山荘で』(2024)など出演作多数。モデルとしても活動しており、東京ガールズコレクションなどのファッションショーのほか、広告、ファッション誌などで大活躍中。

『あまろっく』4月12日(金)兵庫県先行公開、4月19日(金)より全国ロードショー

©2024映画「あまろっく」製作委員会
兵庫県・尼崎で育った近松優子(江口のりこ)は東京で暮らしていたがリストラにあい、故郷に帰ってくる。母は亡くなり、父だけの実家に帰るのは憂うつだった。真面目な優子にとって「人生で起こることは何でも楽しまな」が口グセの父親の竜太郎(笑福亭鶴瓶)は、遊んでばかりのダメ親父。そんな父が再婚することに。しかし、相手は20歳の早希(中条あやみ)。自分より19歳年下の女性が母親に!?と優子は呆然。父と娘のふたり暮らしの家が、早希の登場で大きく変わっていく……。

監督・原案・企画:中村和宏
脚本:西井史子 
出演:江口のりこ、中条あやみ、笑福亭鶴瓶、松尾諭、中村ゆり、中林大樹、駿河太郎、高畑淳子(特別出演)、佐川満男
配給:ハピネットファントム・スタジオ
(C)2024映画「あまろっく」製作委員会

ヘアメイク: 加勢翼
スタイリスト:藤井希恵(THYMON Inc.)
撮影・取材・文:斎藤香
(文:斎藤 香(映画ガイド))

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