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ストレスで胃がキリキリする!心労による胃痛について専門家にインタビュー

美人百花デジタル / 2021年9月9日 20時10分

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大事なミーティングの前、人前で何か話さなければならない時など精神的な負担がかかると胃が痛くてつらい……。そんなお悩みを解決するべく、臨床心理士の本多公子さんに話を伺いました。

 

精神的なストレスと胃痛の関係性を教えてください

心と身体はつながっている! そう実感する時がありますよね。例えば、イヤミな上司とのミーティングを前に、胃がキリキリする。彼との約束があるのに、急な残業になって「これで3回連続で待たせてる……」と思うと、胃が痛くなる。焦れば焦るほど、胃の痛みで思うように作業が進まない。こんな経験は、誰にでもあると思います。さらには、いつものケンカの後で、泣きながら、「これ、絶対明日は、胃が痛くなるパターンだ……」と、イヤな予想をしてしまうこともありませんか? では、なぜこのような精神的ストレスが胃の痛みとつながるのでしょうか。それは、「胃」が、あなたの気持ちや感情を語るのが得意という特徴を持っているからです。友達と楽しく笑いあいながら美味しく食事をした後で、「あー!お腹いっぱい。幸せ‼︎」と、きつくなったスカートのお腹のあたりをポンポンとしていることって、ありますよね。そんなお腹いっぱい感が、あなたのその時の幸せな感情を表すように、自分ではあまり気づいていない悩みや葛藤が胃痛というカタチで語ります。胃は、あなたの感情に素直に反応し、アピールをしてくるのです。

ストレス胃痛と通常の胃痛を見極めるポイントを教えてください

私が必ずお願いするのは「近いうちに、内科を受診して胃の検査をしてみませんか」ということです。病院に行くのは、気が重いですよね。医療費だってかかるし……と躊躇される気持ちもよくわかります。でもあえて受診をお願いするのは、ストレスからくる胃の痛みだと思い込んで、医学的検査をされないことが、とても怖いことだからです。なぜなら、ストレスからくる胃の痛みと、身体疾患(たとえば、胃潰瘍など)による胃の痛みは内科で検査しないと区別することはできないからです。まずは、その症状が身体疾患ではない=臓器としての胃の機能・状態に問題がないことをしっかりと確認をしてください。「心理的社会的な要因による刺激」を受けて、その「ストレス反応」として胃が痛いと判断できるのは、一番最後であることをぜひ、知っておいてくださいね。

胃痛の改善方法、治療方法を教えてください

日常生活や仕事によって感じるストレス(刺激)の反応として、胃の痛みを抱えながらの日々は、つらいですよね。そんなあなたに大事にして欲しいことがあります(身体症状なので、主治医による治療を受けていただくことが、大前提です)。
それは、自分であまり気づいていない悩みや葛藤を自分の言葉で語れるようになる、ということです。人それぞれの葛藤や困りごとを抱えていますが、実はそういった自分の感情に気づきにくい人の場合、代わりにあなたの気持ちや感情を語るのが得意な「胃」が、痛みというメッセージを発してしまうのです。それぞれの葛藤や困りごとは、成長のための課題ともいえるのです。だから、ちょっと自分の心の中を覗いてみてください。そして、そこにある感情を自分なりの言葉で安全に表現してみましょう。例えば、お風呂の中で、独り言としてつぶやいてみるのもおすすめです。自分の困りごとに気がつくことで心が落ち着き、胃痛がおさまることがあります。

突発的な胃痛(出先などで)の対処方法を教えてください

出勤途中の急な胃痛や、旅行中の胃の痛みなど、どうしようと焦りも感じますね。そうするとますます痛みが強くなるのは、ストレスに反応しての胃の痛みの特徴でもあります。だから、そんなときには「私には、お守りがある!」と思えると少し楽になると思えませんか。そこで、安心のための2つのお守りについて、お話をします。

1つ目は、あなたの症状に合った頓服の処方薬です。バックの中や、職場のロッカーの中に入れておきましょう。

2つ目は、あなたの手です。「えっ?」と思うかもしれませんが、これは絶対なくすことがないお守りです。具体的には、まず手のひらが温かくなるようイメージをします。指先から順に血液がゆっくりと流れてくる感じを自分の中で持ちましょう。「イメージで温かくなる?」と疑問に思ったあなたは、もちろん実際に、手をグーパー・グーパーと、広げたり握ったり、両手を擦り合わせたりしながら、手を温めてもらっても大丈夫です。そして、その温かくなった両手を痛い胃の上に当てて、気持ちを“手のひらの温かさに集中”させるようにしましょう。

胃の痛みから、手のひらの温かさに気持ちを移すというのが、ポイントです。ぜひ、あなたが持っているお守りも活用してみてください。

教えてくれたのは

(株)アウラ心理教育センター代表取締役 消防庁緊急時メンタルサポートチーム専門家
(一社)日本女性財団設立共働発起人 本多公子(ほんだ きみこ) 臨床心理士

県立高校の教諭として20年以上、思春期の青少年達と向き合った後、「心の健康にも予防が大切」という理念で、2006年に東京と岡山に心理オフィスを開設。以降、延べ6000回以上の個人・カップルへの心理療法および、企業のメンタルヘルス対策支援活動を行っている。講演会、セミナーにおいて、臨床心理学の専門的知識を視覚的・体感的に理解してもらえるような独自メソッドも開発している。“腑に落ちる体験”ができると常に高い評価を得て、講師として全国的に幅広く活躍。TV・ラジオのコメンテーターとしては“わかりやすく温かな語り口” が好評で、新聞(日経、読売新聞等)・雑誌(日経BP、小学館、集英社等)での取材記事掲載なども多数。コロナ禍を機にYouTubeチャンネル「aulaの時間」を開設し、「心の健康づくり」についての情報発信をSNSでも始めた。

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