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実は自転車にもある!? 公道での制限速度

バイクのニュース / 2022年6月24日 9時0分

2022年4月に道路交通法の改正案が可決されたことにより、原付扱いだった電動キックボードに新しい区分が適用され、最高速度が20km/hに制限されます。では、手軽に乗りやすい乗り物の代表格ともいえる自転車には、制限速度はあるのでしょうか。

■自転車は道路交通法では軽車両!制限速度があるはずだけど・・・

 自転車で公道を走る場合、制限速度の規定はあるのでしょうか。

自転車で走る様子自転車で走る様子

 警視庁広報課交通相談コーナーの担当者は、以下のように話します。

「道路交通法第22条には、『車両は、道路標識等によりその最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を、その他の道路においては政令で定める最高速度をこえる速度で進行してはならない』と記載されています。

 自転車は『軽車両』に区分されるので、例えば規定速度が40km/h制限の道路では他のクルマやバイクなどと同様に、40km/h以下で走行する必要があります。

 しかし、一般的にクルマの法定速度が60km/hと定められているように、自転車には法定速度は定められていません。したがって、規制速度はあっても、法定速度はないということです」

※ ※ ※

 法定速度が定められていないとはいえ、スピードを出すとブレーキをかけた時の制動距離が長くなり、歩行者やクルマと接触する危険性が高まります。したがって、安全に止まれない速度で走行すると、今度は道路交通法の第70条「安全運転の義務」に違反する可能性が高くなるでしょう。

 安全運転の義務については、「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」と規定されています。

 そして、安全運転義務違反は、自転車の危険運転15項目に含まれる規定。検挙された場合は3か月以下の懲役、または5万円以下の罰金が科せられる可能性があります。

 なお、自転車は反則金制度の対象外のため、反則金を支払って済ませることができません。加えて、危険な反則行為を違反と事故を合わせて、3年間で2回以上繰り返して検挙された場合は、自転車運転者講習の受講が命じられます。

 講習は、3時間の受講で手数料は6000円。もし受講命令を無視すると、さらに5万円以下の罰金が科せられることになります。

 ちなみに、電動アシスト自転車は道路交通法施行規則により速度制限機能が付帯。電動アシスト自転車が加速して24km/hになると、アシストがカットされる仕組みです。24km/h以降も電動アシストを継続させたいと考え、自身で改造した場合は、道路交通法の基準に合致しない違法自転車となってしまうため、注意してください。

■実は自転車で検挙されると前科がつく可能性も!

 クルマやバイクで交通違反をした場合、まず違反点数と反則金が科せられます。

 そして反則金を支払えば、刑事裁判所や家庭裁判所で裁判を受けることなく、事件が処理されます。これが交通反則通告制度です。しかし、自転車は交通反則通告制度の対象外。つまり、一時停止違反や信号無視などで検挙されると、刑事処分の対象となる赤切符が交付される可能性があります。

 違反行為を認めている場合は即決裁判がおこなわれ、罰金刑に処されるため、前科がついてしまうのです。

自転車で移動する様子自転車で移動する様子

 違反を認めなかった場合でも、警察の取り調べに加え、略式裁判や普通裁判がおこなわれます。

 この時に、違反した状況によっては無罪になる可能性もありますが、有罪になった場合は、懲役または罰金刑に処され、前科がついてしまいます。また、裁判になる前に検察官が不起訴にすると前科にはなりませんが、前歴が残ります。つまり、自転車で交通ルール違反をして検挙されると、クルマやバイクと違って一気に前科・前歴がつくか、つかないかの瀬戸際に立たされる可能性があるのです。

 最近では、自転車の違反行為増加による取り締まり強化のため、違反金制度を導入しようとする動きも出ています。

 2021年4月に、警察庁の有識者検討会は、自転車に違反金制度の導入に関して中間報告書をまとめました。これは、新たな制度として自転車の違反行為に対して、少額の違反金の支払いを科すものです。

 結果的には同年12月に自転車違反金制度は見送りとなっていますが、自転車による事件・事故の増加と交通環境の整備を目的に、より厳格な交通ルールの必要性が求められているのも事実です。いずれは、自転車の違反行為もクルマやバイクと同様に、日常的に取り締まりの対象になるかもしれません。

 自転車に乗る場合でも、スピードの出し過ぎや信号無視などをしないよう、しっかりと交通ルールを守って運転することが重要です。

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