1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

東大入試から考える「自転車は人類の偉大な発明」なのか?

バイクのニュース / 2024年3月29日 19時10分

いまや日常生活の中で便利な乗りものとして定着している自転車ですが、そのようになるまでには様々な試行錯誤の連続があったようです。自転車の歴史を振り返るとともに、人々の生活の変化について考えてみました。

■人類史に残る発明と言えるのでは

 先日、新聞に東京大学の入試問題の抜粋が掲載されていました。それは英語の入試問題で、「自転車は人類の最も偉大な発明のひとつである」という主張に対するあなたの考えを英語で述べよ、というものです。

自転車は偉大な発明なのか?自転車は偉大な発明なのか?

 そこで、この問題に対する答えを考えてみることにしました(もちろん日本語ですが)。

 そもそも自転車が発明されたのはいつごろなのでしょうか。所説あるようですが、1769年にフランスのシヴラックという人物が、2つの車輪を一直線に並べるという発明をしているようです。

 現在の形の元祖になったのは、1813年(1817年とも言われる)にドイツのカール・フォン・ドライスが作った「ドライジーネ」と呼ばれるもので、この段階ではペダルやギアは無く、足で地面を蹴って走らせていたようです。その後、ドライジーネは長い年月をかけて改良されていきます。

 日本に自転車が上陸したのは、ドライジーネが世に出てから約50年後、明治維新の頃だったようです。その時代に様々な西洋文明が日本に到来しましたが、自転車の普及は進まなかったようです。

 同時期に入ってきた鉄道は、軍事・産業上必要だったため国の支援のもと急速に発展していきましたが、自転車は珍しい乗りもので、人々の生活に役立つとは考えられていなかったからです。

 これは世界でも同様で、レジャーとして自転車が親しまれた時代もあったようですが、生活に役立つ便利な乗りものとして考えられるようになったのはまだまだ先の話。そのため開発が進まなかったのではないか、とも言われているようです。

 流行り廃れを繰り返しながらゆっくりと開発が進んでいった自転車ですが、やがて手軽な交通手段として認識されていきます。

 ヨーロッパでは、当時主流だった馬車による交通事故も多く、それよりも安全な自転車が馬車に変わるツールとして注目されるようになっていきました。

 日本でも、はじめは高級品だった自転車が大量生産されるようになり、あらゆる層や世代で好まれるようになっていきます。

 また普及に伴って道路整備が進むなど、自転車を取り巻く環境も発展していきます。時代の変化とともに人々の生活様式が変わり、発明時から長い年月を経て、自転車は人々のニーズと合致していったのです。

 地球温暖化が進む近年では、二酸化炭素を排出しないエコな乗りものとして世界中で利用されており、クルマが集中する都市部では、より手軽で便利な移動手段として活躍しています。配達での活用やレンタルサービスが開始されたりと、自転車の飛躍は枚挙にいとまがありません。

 いまでは通勤・通学の道具としてはもちろん、競技やレジャーなど、あらゆる場面で利用されるようになっています。

 じっくりと変貌を遂げ、いまなお進化し続けている自転車は、やはり「人類の偉大な発明」と言えるのではないでしょうか。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください