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ライダーズ神社とコーヒー店を巡る南房総の新春ライド バイク乗りのコーヒー屋デイドリップ通信VOL.15

バイクのニュース / 2025年1月11日 8時10分

バイク乗りのコーヒー店主、黒田悟志さんによる連載コラム。今回は千葉県鴨川のライダーズ神社と館山の老舗喫茶店を巡る、南房総の新春ツーリングについてお届けします。

■源頼朝が建てた“ライダーズ神社”!?

 明けましておめでとうございます! バイクを楽しむコーヒー屋、Day Drip Coffeeのクロダです。コーヒーとバイク、それぞれに奥深い世界観を持つ魅力的な存在ですね。今年もそんな二つの世界を行き来して気付くトピックや出来事を、このコラムでお届けしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 と言うことで早速ですが、お正月といえば初詣。今回はライダーズ神社とコーヒー店を巡る、南房総の新春初ライドの様子をお届けいたします。

筆者(黒田悟志)の愛車 ヤマハ「XSR155」筆者(黒田悟志)の愛車 ヤマハ「XSR155」

 まず目指したのは千葉県の鴨川にある天津神明宮(あまつしんめいぐう)。ここはイイクニ作った源頼朝が、あの伊勢神宮から分霊(神様を分けてくること)してきて建てたという神社です。

千葉県鴨川にある天津神明宮。ライダーズ神社として知られています千葉県鴨川にある天津神明宮。ライダーズ神社として知られています

 そんな由緒正しき神社が“ライダーズ神社”を名乗るようになったきっかけは、地域活性化への取り組み。千葉県でツーリングを楽しむイベントとして、天津神明宮をゴールにして開催されたラリーがきっかけでした。近頃は地域活性化の目的で、何かのランドマークをバイク神社とするケースも多いですが、ここは本物の神社。ライダーにとっては大変有り難みのある場所でもあります。

千葉県鴨川にある天津神明宮。バイク用の茅の輪も設置されています千葉県鴨川にある天津神明宮。バイク用の茅の輪も設置されています

 当日は今年最初の週末。出発が午前10時くらいと遅かったのもあり、東京湾アクアラインは安定? の渋滞でしたが、そこを抜ければあとは快適なライド。昼過ぎに神社前へ到着しました。「オートバイはP4へ」という案内看板を見るまでもなく、バイクが何台も止まっている一角がありました。その駐輪場はバイク専用で、バイク用の茅の輪まで設置されていていました。茅の輪で記念撮影をしている一群がいて、時間がかかりそうだったので、僕は先にお参りをすることにして御社殿へと向かいました。

千葉県鴨川にある天津神明宮。ライダー専用の御守り「鉄馬守」も用意されています千葉県鴨川にある天津神明宮。ライダー専用の御守り「鉄馬守」も用意されています

 手水舎でお清めし、参拝した後に、御守りを買おうと社務所へ立ち寄りました。そこには一般的な交通安全守の他に、ライダー専用の御守り「鉄馬守」がいくつかあり、その一つを購入。ついでにおみくじも引くなど、神社詣を堪能してから駐輪場へ戻りました。茅の輪には誰もいなくなっていたので、自分のバイクを持っていって撮影していたら、参拝を終えて戻ってきたライダーから「撮りますよ!」とのお声掛け。自分とバイクの2ショットって案外少ないので、感謝でした。

 そして遅めのランチタイム。国道をしばらく南下して回転寿司店へ立ち寄りました。ここは僕の店の常連客で、毎週のように外房でサーフィンを楽しんでいる“せっちゃん”が教えてくれた店です。

 どの寿司も想像以上の美味しさで、いい意味で裏切られました。お腹も満足したところで、本日二つ目のメインイベント、コーヒー店訪問です。更に南に向かってバイクを走らせます。昼とも夕方ともつかない穏やかな時間に、海岸線をゆっくり流していると、波間に陽射しが煌めく様子に、一瞬素敵な夢を見ているような気分になります。

■老舗の自家焙煎珈琲で原点回帰

 小一時間ほどバイクを走らせ、やってきたのは館山にある老舗の自家焙煎珈琲の喫茶店。南房総辺りにはライダーズカフェもイマドキのコーヒーロースターもあるのですが、年始の一発目ということで、何か原点のようなモノに触れたいと思って選んだお店です。

筆者(黒田悟志)が立ち寄った千葉県館山の老舗喫茶店筆者(黒田悟志)が立ち寄った千葉県館山の老舗喫茶店

店に入ると結構混んでいましたが、カウンターの一番端に座ることが出来ました。店内は長い年月を経ることで醸し出される佇まいがあります。でも心地よく落ち着く感じは、地元で長く愛されてきた証です。コーヒーは様々な種類の豆がありましたが、あえてブレンドを注文しました。

筆者(黒田悟志)が立ち寄った千葉県館山の老舗喫茶店でいただいたブレンドコーヒー。筆者のお店と同じく直火式の焙煎機を使用されているようです筆者(黒田悟志)が立ち寄った千葉県館山の老舗喫茶店でいただいたブレンドコーヒー。筆者のお店と同じく直火式の焙煎機を使用されているようです

 ドリップはペーパードリップで、当たり前ですがお店独自のレシピで抽出している様子が伺えます。出来上がったカップを一口⋯⋯。

 焙煎度合いはやや深めの中煎り。スペシャルティのような一点で際立った香味ではなく、3〜4種類をブレンドし多様な味わいでバランスを取った印象。これを言ったら元も子もないのですが、要は昔ながらの喫茶店の美味しいコーヒーの味です笑。バイクで言うとヤマハの名機SR400のような。ウチのコーヒーにどこか共通する気がしたのは、焙煎機がウチの店と同じ直火式のタイプだったからでした。後で調べて分かり、なるほどと合点がいきました。

筆者(黒田悟志)が立ち寄った北条海岸筆者(黒田悟志)が立ち寄った北条海岸

 店を出るともう夕暮れが始まろうとしていました。再びバイクを走らせ、そのままドン突きの北条海岸を訪れました。桟橋と防波堤が、砂浜の端から海に向かってまっすぐに伸びています。

 防波堤の突端で釣り人が糸を垂らし続けていました。少し強くなった潮風を浴びながら、僕はしばらく海を眺めて過ごしました。ふと振り返ると、思いのほか夕闇が深くなっていて、時間が経っていることに気づきました。バイクの元へ戻り、いつもの儀式のようにライディングの身支度を整えると、夜が始まった館山を後にしたのでした。

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