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浅野忠信「SHOGUN 将軍」藪重役で壊したかった既成概念 『マイティ・ソー』から13年、掴んだ大きなチャンス

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年4月23日 6時46分

 真田広之が主演・プロデューサーを務めるハリウッド制作ドラマ「SHOGUN 将軍」で、主要キャストの一人に名を連ねた浅野忠信がリモートインタビューに応じ、自身が演じた戦国武将・樫木藪重との向き合い方、マーベル映画『マイティ・ソー』(2011)でのハリウッド進出から「SHOGUN 将軍」までの13年間を振り返った。

 日本の戦国時代を舞台にした作家ジェームズ・クラベルのベストセラー小説を、ディズニーが持つ製作会社の一つ「FX」が映像化した本作。天下分け目の合戦「関ヶ原の戦い」前夜、窮地に立たされた戦国最強の武将と、日本に漂着しその家臣となったイギリス人航海士をはじめ、乱世を生き抜く者たちの陰謀と策略渦巻くドラマが全10話で描かれる。

 アメリカでは社会現象化し、米テレビ界最高の栄誉とされる「エミー賞」作品賞の最有力候補の呼び声が高い本作。浅野は「真田さんが本当に努力して、 長い時間かけて作り上げた結晶だと思っています。少しでも多くの方へ広がっているということは、とても嬉しい限りです」と作品の反響について語る。

 浅野が演じた樫木藪重は、真田ふんする戦国武将・吉井虎永の家臣。自身の出世のためなら手段を選ばない曲者で、ライバルである石堂和成(平岳大)ともつながっている。

 日本で他の作品を撮りながら、「SHOGUN 将軍」の台本を読み込んだ浅野。「藪重は本当に面白い役ですから、何度も読んで、どうしたら面白くなるのかということを考えていました」と役づくりに没頭していった。

 「台本を読むと、最初に思い浮かぶイメージがどうしても軸になってしまうんです。それが本当に面白ければいいのですが、大体は、頭の中で見てきたパターン化されたものだったりするので、それを壊す作業からいつも始めるようにしています。『SHOGUN 将軍』の場合は、藪重の面白いところが『なぜ面白いのか?』をさまざまな側面から何度も考えるようにして、いろいろなアプローチを自分の中で構築していきました」

 「SHOGUN 将軍」の物語をかき回す藪重を演じるにあたって、浅野はこれまで抱いていた時代劇に対する既成概念を「いかに壊すかということしか、考えていなかった」と語る。その一つの例が、当時の言葉遣いだ。

 「実際に戦国時代に生きた人間が誰か1人でもいるのかっていうと、誰もいないんですよね。頭の中で、当たり前のパターンを壊さなければいけない。実際にその時代に行ったら、私が一番正しい話し方をするかもしれないわけで、日本の時代劇を観ることによって、“時代劇っぽい言葉遣い”が誕生したのです。それが正しいかどうか、藪重がそうあるべきかどうかも疑問でした。確かに、当時の言葉遣いで話してはいますが、そこに囚われることで、何か損なわれるものがあるのならば、それは選択したくなかったんです。これから時代劇を作る上で、みなさんの頭の中にある“時代劇っぽさ”を逆に利用できるか。そこは面白いポイントだと思います」

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