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パリのガストロノミーを代表する 500年近い歴史を紡ぐこのお店「ラ・トゥール・ダルジャン」

CREA WEB / 2024年3月25日 7時0分

 素晴らしい空間で美しい街並みを一望しながら、美味に舌鼓。

 食とアートの都ならではの感動を体験できる最新レストランを4回に渡りご紹介。


大河のように流れる歴史、珠玉の瞬間をいち早く味わう

◆La Tour d'Argent(ラ・トゥール・ダルジャン)


パリ屈指の絶景ポイントで名物料理を堪能。クリストフルの銀製カトラリー、バカラ製クリスタルの鴨オブジェなど、テーブルセッティングも超一流。

 2024年12月の再開に向けて修復工事が急ピッチで進むノートルダム大聖堂。文字通り刻々と姿を変えてゆく歴史的プロジェクトの様子を見るのに、これほど素晴らしいロケーションはない。


改装を機に壁画も新しく。セーヌ川沿いの風景が洒落っ気たっぷりに描かれている。

 1582年からの伝統をもつ「ラ・トゥール・ダルジャン」は、昭和天皇も訪れるなど世界の王侯貴族、富豪と食通たちを何世紀にもわたって迎え入れ、まさにパリのガストロノミーの歴史を凝縮した存在だ。

 それが2023年夏、チャレンジングな大改装を経て生まれ変わっている。


レストランに入ってすぐのエリアが新たにカフェバーに。

 大聖堂が手にとるように眺められるレストランフロアは最大限にパノラマを享受できるようにグレードアップされ、全面の大きな窓ガラスに加えてセーヌの流れと呼応するようなシルバーの天井にも風景が映る。


オープンキッチン。

 さらにオープンキッチンになったことで、料理人たちの動きがもうひとつのスペクタクルに。窓の外も内も、すべての要素が極上の“美食シアター”として演出に一役買っている。


オープンキッチンに立つヤニック・フランク氏。

 2019年からこの名店の厨房を率いるのはヤニック・フランク氏。巨匠たちの薫陶を受け、MOF(国家最優秀職人章)も受章。名だたる高級店でキャリアを積み上げてきたフランスガストロノミーの王道を歩み続ける人物だ。


“Caneton Mazarine”は、幼鴨を2通りの料理法で提供するラ・トゥール・ダルジャン伝統の逸品。1皿めは胸肉をビガラードソースで(写真)。2皿めはもも肉のコンフィが。145ユーロ。

 さて、ラ・トゥール・ダルジャンといえば、鴨料理を思い浮かべる方も多いと思う。フランク氏はその伝統を受け継ぎつつ、今のパリの空気感をまとわせ洗練された美しさでそれを皿の上にのせる。

 つまり、眺望にも料理にも、フランスが誇る“パトリモワンヌ(歴史遺産)”の最新形としてここにあるのだ。


先々代オーナーがこよなく愛した“川かますのクネル 黒トリュフソース”。マッシュルームと椎茸のソースで香り高く。90ユーロ。

La Tour d'Argent(ラ・トゥール・ダルジャン)

所在地  15 quai de la Tournelle 75005 Paris
電話番号 01 43 54 23 31
営業時間 12:00~14:00、19:00~21:00
定休日 日・月曜
https://tourdargent.com/

文=鈴木春恵
撮影=武内正夫
編集=矢野詔次郎

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