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大規模データ間の類似度や対応関係を高速/高精度に算出する技術を開発 ~データの関係性を「素早く正確に測る」ことで、生成AIやメディア情報処理の革新的効率化を可能に~

Digital PR Platform / 2024年4月5日 15時5分

[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2341/86255/700_145_20240405112729660f619116231.png
図1 巡回対称性(*鏡映対称性を含む)を持つ実世界の画像データ



2.本技術のポイント


データに潜む巡回対称性の利用
 今回提案したアルゴリズムではまず入力データの巡回対称性に着目し、最適輸送問題を各対称成分の変数毎に分割して考え、そこからさらに全対称成分を縮約する新しい補助変数を導入することで、非常に少数の変数で構成された最適化問題に帰着させます。このように、最適輸送問題を別の小さな最適化問題に帰着し、それを元の最適輸送問題の代わりに解くことで、計算コスト削減を実現しました。




最適輸送問題の帰着および解の復元処理
 従来のアルゴリズムでは最適輸送問題を直接解きますが、今回提案したアルゴリズムでは最適輸送問題を別の小さな最適化問題に帰着し、それを代わりに解き、元の最適輸送問題の解を復元します(図2)。問題の帰着および解の復元という2つの処理が新たに必要となってしまいますが、それを加味したとしても提案アルゴリズムが高速に解を求めることが可能なことを理論的かつ実験的に検証しました(図3)。なお、一番効果が高い実験結果を図3として例に記載しています。




[画像2]https://digitalpr.jp/simg/2341/86255/700_404_20240405112901660f61ed65558.png


図2 提案手法の概要


[画像3]https://digitalpr.jp/simg/2341/86255/500_111_20240405112948660f621caa713.png

図3 50次の巡回対称性を持つ1000次元のデータ間の最適輸送問題を解いた時の実験結果



3.今後の展開
 今後は、本成果を用いた熟練者と初心者間での身体動作の比較、定量化、そして可視化を通じて、人々の視覚認知能力の向上や伝承を支援する研究開発を推進していきます。
 また、多様な人々の環世界の連結を志向するIOWNの技術基盤の一つとして、スポーツを始め多様な人々の能力拡張とその発揮に向けたサービス基盤の実現をめざしてまいります。

※1 最適輸送問題
輸送コストが最小となるデータ間の最適な輸送経路を求める問題のこと。1781年にMongeによって提案され、1942年にKantorovichが線形計画による定式化を行った。直感的には、図4のように砂山p(x)を砂山q(y)に移すときの総コストが最小になる動かし方(最適な輸送経路)を求める問題と解釈できる。


[画像4]https://digitalpr.jp/simg/2341/86255/700_185_20240405113105660f626916702.png
図4 最適輸送問題の直感的な解釈の例



※2巡回対称性
回転や反転などの変換を適用しても、その構造が変わらない性質のこと(例えば、歯車や雪結晶などは巡回対称性を持つ)

※3 AAAI
人工知能に関するトップレベルの国際会議
URL: https://aaai.org/aaai-conference/




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