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【東芝デジタルソリューションズ】TOPPANデジタルと東芝デジタルソリューションズ、量子インスパイアード最適化ソリューションSQBM+を活用した、工場倉庫内のピッキングルートおよび棚配置の最適化を実証

Digital PR Platform / 2024年4月24日 13時17分

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TOPPANデジタルと東芝デジタルソリューションズ、
量子インスパイアード最適化ソリューションSQBM+™を活用した、
工場倉庫内のピッキングルートおよび棚配置の最適化を実証
~複雑な工場倉庫管理の最適化に独自の解法を適用し、現場の課題解決を目指す~


 TOPPANデジタル株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:坂井 和則、以下TOPPANデジタル)と東芝デジタルソリューションズ株式会社(本社:神奈川県川崎市、取締役社長:島田 太郎、以下東芝デジタルソリューションズ)は、TOPPANグループの工場倉庫管理最適化の取り組みの一環として、東芝デジタルソリューションズの量子インスパイアード最適化ソリューションSQBM+を活用した、ピッキングルートと棚配置の最適化に関する共同研究を行いました。本研究では、SQBM+と古典ソルバー注1を組み合わせたハイブリッド解法とTOPPANグループの業務ノウハウに基づいた最適化計算モデルを考案しました。本研究の成果をTOPPANグループの工場の実データで検証し、TOPPANグループが利用しているツールによるシミュレーションに比べて、アイテムのピッキング作業時間の合計が15%短縮される結果が得られ、工場倉庫管理の最適化における量子インスパイアード技術適用の可能性が認められました。

 工場倉庫管理の最適化は、生産性向上とコスト削減に有効なだけでなく、最適化が適切に行われないと、作業者の負担増や安全性の問題、生産効率の低下も起こり得る、複雑かつ重要な課題の1つです。
 TOPPANグループは、長年培われた経験に基づいて自社で開発したシミュレーションツールを使ってピッキングルートの最適化を図っています。しかし、作業者の経験を頼りにした現場では、最適な作業を行うことは難しく、時間もかかってしまっていました。そこで、ピッキング作業最適化への量子技術適用の可能性を検討し、作業者のノウハウに依存せずに効率的な作業を可能にすることを目指し、2022年から東芝デジタルソリューションズと工場倉庫管理の最適化に量子インスパイアード技術を適用する取り組みを開始しました。
 今回の共同研究では、ピッキングルートの最適化を追求する中で、棚配置の最適化にも取り組みました。両社は、最適なピッキングルートと最適な棚配置を同時に見つけるという課題を解決するために、SQBM+と古典ソルバーを組み合わせたハイブリッド解法を新たに開発しました。このアプローチでは、棚の配置とピッキングルートの最適化が1つのタスクに統合されます。ピッキングルートの最適化は、棚配置の最適化を繰り返すたびに実行されるので、この計算は安定的に高速である必要があります。古典ソルバーは、最短ルートを探索できますが、探索する範囲が広くなるほど探索時間が長くなり、また、計算が非常に遅くなる場合があります。SQBM+は、安定的に高速で高精度な近似解(良解)を生成することができます。そこで、SQBM+で求めた近似解を利用して古典ソルバーの探索する範囲を絞り込むことにより、探索時間を短縮するというハイブリッド解法を開発しました注2。この仕組みにより、安定して高速に最適な結果が得られ、実用化につなげることができます。そして、TOPPANグループの業務ノウハウを生かして、現場の条件に基づいた最適化計算モデルを考案し、ハイブリッド解法を実業務に適用できるようにしました。
 具体的には、TOPPANグループの工場の実データから、アイテム、人員、エリア、レイアウト要素を考慮してモデリングした約9,000変数の最適化問題を解きました。ピッキングルートの最適化に加えて、棚配置も最適化したことにより、現在使われているツールによるシミュレーションよりもピッキング作業時間を平均15%短縮するという結果を得られました。

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