自然と笑顔になれる“おやつの時間”をアトリエの習慣に【文筆家・甲斐みのりさんの定番論】
FASHION HEADLINE / 2017年7月11日 12時0分
旅、雑貨、お菓子、クラシックホテルなど、女性が好み憧れを抱くモノやコトをテーマに書籍を手掛ける文筆家であり、雑貨の企画・制作を行うLoule(ロル) を主宰する甲斐みのりさん。
長く愛用する暮らしの道具、昔から蒐集している偏愛モノ、祖母や母から譲り受けた宝物など、好きなモノに囲まれたアトリエで語る彼女の定番論とは?
■京都で出合ったモノゴト
大学卒業後、憧れだった京都で暮らし始めた甲斐さん。さまざまな人に出会い、多くのモノに出合った京都の日々。なかでも「祇園の老舗料亭で働いたこと」は大きな財産という。「接客作法や着付けはもちろん、暦行事と食材、器、しつらいの関係、など覚えることだらけでした。だけど大変ではなくてとても楽しかった。女将さんなどに教えていただいた京の伝統や文化は、執筆時にもとても役に立っています」。
そこで見聞きした職人の仕事や一流の道具は、若き甲斐さんのモノの見方や選び方へとつながっていく。「ちゃんとした暮らしの道具をそろえたのも京都時代です。いろいろなお店に足を運んで話を聞いて、家に持ち帰ったのは老舗の道具ばかりでした」。
有次の包丁、金網つじの焼き網、開化堂の茶筒、イノダコーヒーの琺瑯ポットなど、京都で出合った暮らしの相棒たち。品物がいいのは当然だけど、大事なのは変わらぬ安心感だった。「気に入った道具は、長く使い続けたい。友人や周囲に薦めたい。いつでも同じモノがある、だから老舗の道具がいいんです」
■年齢を重ね変わる価値観、変わらぬ思い
30代半ばを過ぎて「毎日を機嫌よく過ごしたい」という強く思うようになった。小さなころはお菓子ひとつでご機嫌になれたのに、大人はなかなかご機嫌になれないもの。だから「生活に『おやつの時間』を取り入れるように。仕事ではどうしても眉間にしわが寄ることもある。だから一日一回、自然と笑顔になれる『おやつの時間』をアトリエの習慣」にしたそう。おやつに登場するのは、京都のお菓子が多い。「好きなのは、見た目に可愛くて世界観があるようなお菓子。また素朴で安心できるような味わいのお菓子も好きですね」。
京都在住のアロマテラピストmakaさんが手掛けるハーブティー。何種類ものハーブやドライフルーツなどを体調にあわせブレンド。甲斐さんの友人の店「kit」で販売。
「坂田焼菓子店」の愛らしく素朴な味わいのクッキーや焼き菓子。アップルパイやピーカンパイなどもあり、甲斐さん絶賛のお菓子屋さん
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