民間の介護保険は2種類ある!検討する前に押さえておきたいこと

ファイナンシャルフィールド / 2019年8月29日 9時15分

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今後、ますます進むといわれる超高齢化社会。これを受けて、保険会社が取り扱っている介護保険や認知症保険などの保険が注目されています。   確かに、実際のご相談の場面でも、このようなニーズが高まっているのを感じますが、「老後、介護が必要になったら心配。だから介護保険で備えておこう!」とすぐに結論づけてしまうのは、いささか問題があるように思います。   なぜならば、民間の介護保険などを検討する際も、これまで見てきたような「公的保障」について考慮する必要があるからです。  

民間の介護保険には2種類ある

公的保障を見る前に、そもそも民間の介護保険とは何かを確認しておきましょう。民間の介護保険の保障内容としては、大きく分けて2つのパターンがあります。分かりやすくするためにイメージで見ていきます。
 
〇民間の介護保険のイメージ1

 
まず1つ目は、簡単に説明すると、例えば、65歳を軸に、現役で働いている期間と老後を迎えた後の期間で、所定の要介護状態になった場合、一定の「介護一時金」と一定の「介護年金」が支給されるといった内容です。
  
〇民間の介護保険のイメージ2

 
2つ目は、所定の要介護状態になった場合、一定の「介護一時金」が支給されるという内容です。
 
1では「介護一時金」と「介護年金」、2では「介護一時金」のみが支給されるという違いがあります。介護一時金は1回限りのお金、介護年金は、毎年、年金のように支給されるお金と考えてみてください。
 
あくまでも分かりやすくするために説明を省いているため、その点はご了承ください。
 

ベースとなる公的介護保障制度とは?

それでは、民間の介護保険の基礎になる公的保障制度は何でしょうか。ご存じの通り、それは「公的介護保険制度」です。ということで、民間の介護保険と公的保障制度の関係図は次のようになります。
 

 
民間の介護保険を検討する際は、そのベースになる公的介護保険制度を前提に、組み立てる必要があります。
 
公的介護保険制度は、高齢者の介護を支えるための制度というイメージがあるため、若いころはなじみが薄いかもしれません。しかし、40歳から加入するようになっていることを考えると、必ずしも高齢者のためだけのものではないことが分かります。
 
40歳から64歳までの方が第2号被保険者、65歳以上の方が第1号被保険者ということで、この制度の加入対象となっています。
 

 
第2号被保険者では、要介護状態や要支援状態が特定疾病(老化に起因する疾病)による場合に介護サービスを受けられます。第1号被保険者では、介護サービスの受給要件は、要介護状態・要支援状態と認められた場合となっています。
 
介護サービスには「予防給付」と「介護給付」があります。予防給付には、「介護予防サービス」や「地域密着型介護予防サービス」、「介護予防支援」があり、介護給付には、「居宅介護サービス」や「施設サービス」、「地域密着型介護サービス」、「居宅介護支援」があります。
 
これらの介護サービスを受けた場合、公的介護保険制度から、原則、介護サービス費の9割が支給されるため、自己負担は1割(一定以上の所得者は2割または3割)で済みます。
 
ただし、日常生活費や一部の居住費・食費などは自己負担となっています。以前、健康保険制度のお話をした際、治療費などが高額になった場合に「高額療養費制度」があることをお伝えしました。
 
公的介護保険制度にも似たような制度があり、介護サービス費が高額になった場合、「高額介護サービス費制度」を利用すると、要件を満たせば、さらに自己負担が軽減されるようになっています。
 
今回は、民間の介護保険制度を検討する際は、公的介護保険制度を考慮しましょうというお話をしました。
 
介護サービス費にかかる自己負担が、原則、1割、高額介護サービス費制度を活用した場合、さらに自己負担が軽減されるため、この制度を土台に民間の介護保険を検討していく必要があります。次回は、公的介護保険制度について、もう少し詳しく見ていきたいと思います。
 
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)

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