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ブームの金に手軽に投資できる純金積立。どの会社でやっても同じ?

ファイナンシャルフィールド / 2019年12月18日 9時10分

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金の価格が高騰しています。「有事の際、頼りになる」とか「インフレに強い」といわれ、昨今の世界情勢の中で投資対象としての存在感が改めて注目されているようです。しかし価格変動があって元本保証もない点は、ほかの大半の投資商品と変わらず、しかも金利も付きません。  

金は希少で、高価格

ヨーロッパやアメリカで再び利下げ基調に転じるなど世界的に金利が低下して「マイナス金利」状況もさらに広がっていくと、金のような「ゼロ金利」商品は逆にメリットになっているのかもしれません。
 
そして実物資産である金の大きな特徴のひとつが、希少性。これまで人類が採掘してきた総量は約19万トンで、オリンピックプール(50m)で4杯分くらいしかないと聞いたことがあります。
 
金価格の動きですが、三菱マテリアルのサイト「金価格推移」(※)で表示される値動きのチャートは次の通りです。
 

 
2018年夏以降の上昇率が際立っています。同サイトの2019年12月5日発表の店頭小売価格(税込)は5718円でした(なお、店頭買取価格(税込)は5631円で、小売価格との差額が87円あります)。
 

気軽に金投資を始められる「純金積立」

こうした金ですが、具体的な購入方法としては、金地金や地金型金貨の現物、金ETF、そして純金積立があります。
 
【総資産の10%とか15%くらいにとどめて、長期に保有することを前提に、そして価格変動にも備えながら】が、金へのおすすめ投資方法だとよくいわれます。それらに合致してわかりやすく、低額からでも気軽に始められるのが純金積立でしょう。
 
毎月一定額で定期購入していく仕組みなので、ドルコスト平均法(価格が高い時は少なく、安い時は多く購入するので、リスク分散になる)のメリットが生かせます。
 

積立のトータルの手数料を試算してみると

純金積立は、貴金属取扱会社、商品先物会社、証券会社、銀行などで取り扱っているところがあります。
 
純金積立を続けるときにかかる手数料は、取引の都度定率(定額)でかかる「積立購入手数料」と取引有無に関係なく定額の「年会費(口座維持管理手数料)」がありますが、投資する期間と金額によって手数料トータルの高低が変わってきます。
 
具体例として次の4社で、それらの違いを見てみましょう。
 

 
試算は次の表のようになりますが、【積立金額が多いほど】定額体系の手数料の会社の方がよりおトクになっていきます。【積立期間が長いほど】でも同様です。
 

 

その他にチェックしておくべきポイント、そしてまとめ

積立している間は、上記のようなコストの差のほかに保管方法も会社によって違いがあります。顧客が購入した金を分別して保管する「特定保管(混合寄託)」と、会社が所有権を持ち顧客に返還請求権がある「消費寄託」に分かれます。会社の信用度にもよりますが、特定保管の方がより安全といわれます。
 
また将来の引き出しのことも要チェックです。積立の成果を現物(金地金や地金型金貨)で引き出したい場合のニーズに対応できるかどうか、またその時のコストの差も見ておきたいところです。
 
そして売却して現金化しようとする場合、「スプレッド」が重要なチェックポイントです。冒頭で示したように、金の小売価格と買取価格には差額が設定されています。銀行などで外貨を両替する時と同じようなイメージです。
 
ちなみに、例示した4社がホームページ等で公表している小売価格と買取価格(各税込)のスプレッドは次の通りで、結構な差になっています。
⇒ D社111円 > A社87円 > C社66円 > B社30円
(2019年12月5日18時時点の各社サイトにおける公表値。なお、実際の買取価格は表示の価格と異なる場合もある)
 
スプレッドは積立開始時に固定されるものではなく、長い期間においては増減することもありえますが、少ない方が有利であることは間違いないでしょう。
 
このほかにも、積立期間中のデータ管理のしやすさ、積立に応じたポイント還元等優遇制度の有無、換金時の送金コスト等々、会社の違いはいろいろあります。
 
長い期間の中には、つもり積もると大きくなる要素と将来的に読み込みきれない要素がありますが、純金積立の検討も充分にシミュレーションをしながら、トータルで納得感を持てるような形で取り組むようにしたいものです。
 
出典:(※)三菱マテリアル株式会社「金価格推移」
 
執筆者:上野慎一
AFP認定者,宅地建物取引士

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