2021年度の税制改正大綱から考える今後の暮らし

ファイナンシャルフィールド / 2021年2月12日 22時30分

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2021年度(令和3年度)の税制改正大綱が公表されました(※)。今後、改正法案が国会に提出され審議のうえ確定(審議などの状況により内容変更の可能性あり)することになります。
 
2020年は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、企業も家計も大きな影響を受けた1年でした。依然として厳しい状況ですが、社会の動きに連動する「税金」という観点から、今後の私たちの生活を考えてみましょう。

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経済再生とデジタル化による変革

2020年12月10日に公表された税制改正大綱は、以下の7つの柱で構成されています。
 

(1)ウィズコロナ・ポストコロナの経済再生
(2)デジタル社会の実現
(3)グリーン社会の実現
(4)中小企業の支援、地方創生
(5)経済社会の構造変化を踏まえた税制の見直し
(6)経済のデジタル化への国際課税上の対応
(7)円滑・適正な納税のための環境整備

 
感染症拡大の防止とともに社会経済活動の活性化を両立させることの必要性、デジタル化、経済と環境の好循環実現のための施策、格差の是正などに言及しています。なかでも「経済再生」「デジタル化」については、再三の掲載がみられることから、重点課題であることが理解できます。
 

ウィズコロナ・ポストコロナの経済再生

本来であれば東京オリンピック・パラリンピックが開催され、景気の上昇が見込まれていた2020年。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響により経済が落ち込んでいる現状です。
 
そういった状況を踏まえて、税制改正大綱では、雇用を守り、賃上げを行う中小企業を対象に、所得拡大促進税制の延長などが盛り込まれています。
 
個人(家計)においては、住宅ローン減税やエコカー減税の延長、教育資金贈与特例の延長、認可外保育所利用助成の非課税化、固定資産税も2021年度に限り2020年度を上回る場合は税額据置きとするなどの措置がとられるなど、配慮がみられます。
 

「デジタル化」~やっと政府も本気になった?

これまで民間主導で進められていたものの浸透しきれなかったデジタル化ですが、今回の税制改正大綱では政府の「本気度」がうかがえます。緊急事態宣言による外出自粛での「テレワーク」や「オンライン会議」は、新型コロナウイルスのもたらした思わぬ産物かもしれません。
 
DX(デジタル・トランスフォーメーション)は、ハンコをなくすことやペーパレス化といった単なるIT化ではありません。
 
強みや理念といった「守るべき」部分は残しつつ、新規ビジネスへの構築や取組みといった「攻め」によって企業は成長し、経済が発展することが見込まれます。環境づくりやクラウドの活用、サイバーセキュリティーといった「事業変革デジタル投資」の促進を、税制面から後押ししようと考えられています。一定要件のもと、ソフトウェアの新設や造設に対し特別償却と税額控除の選択適用などがなされます。
 
また、ソフトウェア分野における研究開発を支援するため、試験研究に要した費用の見直し、対象範囲についても明確化されます。
 
データやデジタル技術を活用して、より生産性を上げることが大前提です。そのためには、企業経営者も社員も、1人ひとりが「なぜ」を考えていく必要がありそうです。
 

税制改正大綱から見えてくること

「税金」というと、複雑で分かりにくい印象があります。なぜならば、それぞれの事情に応じて不公平をなくすよう調整する必要があるからです。働き方や家族のあり方、働きたくても働けない方などそれぞれです。
 
「多様化」を認める一方で、これまでのモデルプランは通用しなくなります。災害からの復興や感染症拡大からの回復を踏まえつつ、少子高齢化に向けて、財源確保の取り組みが感じられます。
 
個人の家計において、税制優遇、特例の期間延長は、引き続き、世代間の資金移動や資産形成の後押しとなりそうです。
 

新しいライフスタイルの創出

新型コロナウイルスは、私たちの生活に苦しみや悲しみを与えたと同時に、考える時間をもたらしました。副業や複業、起業など新しい「働き方」を考え始めた方も多いようです。
 
「これまで当たり前と思っていた『通勤』について見直すことができた」「レジャー資金の使い道について考えた」という声があります。「住まい方」を考え、都内から郊外へ引っ越したケースや実家に戻ったケースもみられます。
 
助成金や補助金、期間の限られた特例を活用することで、1人ひとりが「お金」と向き合い、より豊かに生きていくための行動をしていきたいですね。
 
[出典]※自由民主党・公明党「令和3年度税制改正大綱」
 
執筆者:大竹麻佐子
CFP🄬認定者・相続診断士
 

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