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すたんぷいぐち(月刊きのこ人)

ガジェット通信 / 2019年11月2日 13時0分

今回は鳥居さんのブログ『月刊きのこ人』からご寄稿いただきました。

すたんぷいぐち(月刊きのこ人)

なんじゃこりゃ(笑)

山道に一本だけ変な形のイグチが生えていた。

私も今までそれなりに場数を踏んでいるので、変な形のキノコにも見慣れているはずだったが、このカタチは・・・初めてだ。おもしろすぎる。

まるで誰かが定規を使って整形でもしたかのように管孔の面が角ばっていて、下面は真ったいら。逆さにすると美しい台形になる。プリンの型で型抜きしたみたいだ。

さてこのイグチ、よくよく調べてみると、私が初めて見るイグチである。それどころか手持ちの図鑑にも全く載っていない。おもしろいので少し詳しく調べてみた。

傘の直径は約10センチ。傘は暗褐色でフェルト状、傘のふちで多少ひび割れる。ヒノキ混じりの広葉樹林の地上にて。

柄は上部が黄色でそのすぐ下から紫褐色を帯びる。最上部を除くほぼ全面にこげ茶色の細粒点が広がる。

肉は白色、管孔は黄色。ともに弱い青変性あり。ただし傘の表皮のすぐ下や柄の下部はやや赤く変色するようだ。管孔は柄に対して直生、孔はかなり細かい。特別な味やにおいは無く、肉質はやわらかい。

このイグチの所属するグループを予測してみる。

一見するとヤマイグチの仲間の柄に似ているが、管孔が黄色で青変性を持つヤマイグチというのはほとんど思い当たらないので除外。

消去法でイグチ属かな、とも思うが、柄にこんな感じの細粒点を持つものは、このグループになかなか見当たらない。アワタケ系にしては管孔が細かすぎるしなぁ。

意外に近いのがキクバナイグチ属アヤメイグチ系のキノコ。柄や傘、管孔、肉の青変性などをそれぞれ見ても、ありうる特徴かな、と。

ただ、いかんせん、このグループとしてはキノコが大きすぎるか・・・。

試しに茹でてみると、とろんとろんのフニャフニャになってしまった。これはなかなか珍しい。ヤマイグチは茹でるとこんな風になったっけなぁ。

けっきょくおおまかなグループすら見当がつかず。顕微鏡案件ですわ。

さてさて、このキノコが標準的にこの形なのか、それともたまたまなのか、たった一本しか生えてなかったのでわからない。でもこの形の記憶は強烈なので、それをとっかかりにして覚えておこう。

ともかく仮の名前をつけておく。

マドレーヌやカステラのような洋菓子の印象を受けるが、この形のインパクトを伝えるのには少し足りない。

そう、この形は・・・人工的な造形!あれだ!スタンプ!よく記念館とか駅とかに置いてあるヤツ!ペッタンコペッタンコ

とりあえず『スタンプイグチ』のデタラメ仮称を与える。

 

執筆: この記事は鳥居さんのブログ『月刊きのこ人』からご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2019年11月1日時点のものです。

―― 面白い未来、探求メディア 『ガジェット通信(GetNews)』

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