若いチームに喝を入れる清水FWノヴァコヴィッチ「強くならなければ」
ゲキサカ / 2014年11月30日 3時18分
[11.29 J1第33節 柏3-1清水 柏]
「若いチームなのはわかっています。でもこういう状況だからこそ強くならなければならない」。厳しい言葉を投げかけたのは、清水エスパルスで最年長のFWノヴァコヴィッチだ。26日の天皇杯は主力を温存し若手主体で戦ったが、フルメンバーで臨んだこの試合でもスタメンの平均年齢は24.91歳と若い選手が多かった。「あまりよくないかもしれないけど、ファウルででも止めなければならないところもあった。我々は若いけど、早急に学んでいかなければいけない」。スロベニア代表として世界を知る男は、チームの戦い方に苦言を呈した。
実際、この日の清水に若さからくる勢いはなかった。「レイソルより走れていない。ボールを追えていない」と大榎克己監督が分析するように、運動量が少なく柏の選手は楽にボールを持てていた。「そういうときは戦っていかなければならない」と若いチームを叱咤激励するノヴァコヴィッチ。「球際にいけていない選手もいました。怪我をしたくないのかわからないですけど、球際は強くいかなければならない。柏の選手は(清水の)マイボールごとに球際に強くきていた」。リードを許した清水が攻勢をかけたい時間でも、柏守備陣の出足が鋭く、前線へのボールをインターセプトされる場面が目立った。
実年齢以上に大きかったチームとしての成熟度。12得点でチーム得点王のノヴァコヴィッチは、終わってみればシュート0本。マークについた柏のDF中谷進之介は、18歳ながら堂々としたプレーを見せていたところに、柏の経験値の高さが見えた。
「自分も経験したから」と清水の状況に理解を示したのは、柏のMF栗澤僚一。「見えないプレッシャーがあったと思う」。09年に柏で降格したときの苦境を明かしてくれた。
「2チームが勝たないことを祈るしかない」というノヴァコヴィッチの言葉どおりに、15位清水と残留を争う16位大宮、17位C大阪は揃って敗戦。C大阪は降格が決定し、大宮との勝ち点差は3のままとなり、勝ち点1でも残留が決まる。
(取材・文 奥山典幸)
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