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「僕らの戦いは極端に言えば相手ではない」…東京Vの城福浩監督、自分たちにベクトル向けながら湘南戦で初勝利狙う

超ワールドサッカー / 2024年4月2日 20時17分

東京ヴェルディの城福浩監督が、湘南ベルマーレ戦に向けて意気込みを語った。

前節、京都サンガF.C.相手に2点差を追いついて2-2のドローに持ち込んだ東京V。5戦目での初勝利は逃したが、2試合連続となる終盤の得点によって勝ち点1を積み重ね、ひとまず残留圏内の17位に順位を上げている。

そして、3日にレモンガススタジアム平塚で行われる明治安田J1リーグ第6節の湘南戦では待望の初勝利を狙う。

城福監督は、今季初のミッドウィーク開催となる15位のチームとのアウェイゲームに向けた公式会見で意気込みを語った。

前節の京都戦では前後半で大きくパフォーマンスに差が出る形となり、とりわけ相手に完全に圧倒された前半はチームとしてインテンシティ、戦い方の統一という部分で課題が残った。

その京都戦について指揮官は、「選手が頭の準備しかできていなかった」と、ここまで4試合で対戦した相手との異なるストロングに対応する中、準備段階での伝え方を含めての反省を口にした。

「京都が、チームとして何を大事にしていて、そこを全面に押し出していくサッカーをするというのは、選手に情報として伝えていましたが、その前の試合の新潟戦と、当たり前ですけど、チームの志向というのは、どのチームも違う。山の登り方が違うという部分で、逆という言い方だとちょっと語弊がありますが、すごく対照的な山の登り方をするチームだった」

「選手は頭ではわかっていたけれども、そこまで徹底して、攻守における局面の勝負を挑んでくる京都に対して、頭の準備しかできていなかったという意味で、我々も刷り込み方という意味では考えさせられた試合でした」

また、昨季J2リーグでは最少失点を記録しながらも、J1では開幕から5試合連続失点と同じく課題となっている守備に関しては、スタイルを徹底できなかった京都戦での失点を受け、「ボールに対してアグレッシブに行く」ことを大前提に相手の対策があると、改めて自分たちにベクトルを向ける必要があると語っている。

「相手の対策はもちろん伝えました。ただ、僕らの戦いは極端に言えば、相手ではない。守備にしても、自分たちが一番大事にしている守備は何なのかと。一方で相手がどう攻めてくるかというところの順番がひょっとしたら自分の伝え方なのか、逆になってしまった」

「我々はどう守ろうとしているのか。もちろん相手陣で守れるのが一番良いですが、ミドルサードか、ディフェンディングサードなのかを、自分たちらしく守るということが、どういうことなのか。おそらく1人1人ではそれを理解していますが、相手の対策であったり、相手の力関係でその優先順位を変えてしまうときがある」

「それでやられたら悔いが残るので、そこは頭に入れながらも、我々がやろうとしている守備をしっかりやる。もちろん攻撃もそうですけど、そこはこのチームがやっぱり大事にしていかなければいけない」

「このチームでは、自分はボールを配る選手、自分はドリブラーだからといって、ヘディングしなくていい選手はいない。そういう局面の勝負を免除されるものはないので、そういう大原則のところ。ボールに対してアグレッシブに行くという大原則があって、初めて相手の対策いうところの順番というか、優先順位をはっきりさせたいなと思います」

ただ、その難しい戦いを最終的に勝ち点1という結果で終えられたことも含め、J1での戦いを含め経験の少ない若いチームがこのタイミングでそういった経験ができたことをポジティブに捉えている。

「これは必要な経験だったと思います。彼らは、相手によってストロングの出し方が全然違う。そこを彼らが経験する必要があったと理解して、自分たちの情報全てが正確なわけではないですし、実際に対応してみてわかることもあるので、前半と後半で全く違うゲームになりましたけれども、それが勝ち点を取った上でそこを振り返られて反省できたことは悪くはなかった」

その経験を踏まえた上で臨む湘南戦に向けては、「繋ぐ志向はより強まっているが、現実的なサッカーも取り入れてきている」と相手の印象を語る。そして、相手のストロングを伝えていく中で選手たちの成長にも期待。

「もちろん繋ぐ志向は、山口(智)監督になってより強くなったと思います。それはブレずにやってきている中で、もちろん湘南も現実的な目標というのがあって、そこに対して現実的なサッカーも取り入れてきていると理解していますし、そこへの徹底というのも、監督がしっかりチームに浸透させている印象があります」

「湘南戦に向けて自分たちが何を積み上げていかなければいけないか。湘南が、何を全面に押し出してくるのかというところは、おそらく同じ言葉で我々が伝えたとしても選手の響き方は、前回の京都戦の経験があるので、捉え方というのは、少し違ってきているのではないかと思いますし、違う捉え方をしてほしいと思います」

中4日で戦う一戦では、契約上の問題で京都戦を欠場したMF山田楓喜、FW木村勇大の2選手が起用可能に。さらに、同試合で良いアピールを見せたFW山見大登らも虎視眈々とスタメン入りを狙っており、選手選考にも注目が集まるところだ。

京都戦当日にもベンチ外のメンバーだけで練習試合を戦うなど、チームの底上げに余念のない指揮官は、チーム内でのさらなる競争を促す。

「(山田楓と木村の復帰について)彼らは契約の問題で出られなかった。本来で言えば、そういった理由で出られなかったとしても、次に簡単に(スタメンに)帰ってこられないというチームが一番良い。競争にさらされて、チャンスをもらった選手が頑張って、彼らが次にチャンスを取るには練習場のピッチで示さないと出られない。そういう循環にしていくのが一番良いという意味では、この前負けなかったというのは、意味があった勝ち点1だった」

「これからもこのチームではそういう(契約で出られない)選手が出てくる。その中で、新しい競争が生まれるようなチームにしていきたい。もちろん今回で言えば彼らは彼らで、いろんな思いを持って試合を見ていた。そのエネルギーを次の試合にぶつけたいという思いもある。新たな競争と彼らが出られない試合を見た。そこで感じたエネルギーというのを、両方ぶつけ合うようなチームになっていけたらと思います」

紆余曲折の開幕5試合を経て半歩ずつ着実に歩みを進める緑の名門は、この湘南戦で2008年10月18日の大宮アルディージャ戦以来、J1では5646日ぶりの白星を掴めるか。

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