遠藤にとってはトレブル達成も通過点「僕のキャリアハイは、未来でしょう」
ゲキサカ / 2014年12月13日 19時2分
[12.13 天皇杯決勝 G大阪3-1山形 日産ス]
ガンバ大阪は13日に行われた天皇杯決勝で、モンテディオ山形に3-1で勝利し、5シーズンぶりの優勝を決めた。この結果、00年の鹿島以来、J1リーグ、ナビスコ杯、天皇杯のトレブル(3冠)を達成した。
チームの攻撃を司った今季のJ1MVPは、この試合でも優雅なボールさばきで山形のプレスをかわす原動力となり、ダメ押しの3点目となるゴールもアシストした。試合を「余裕を持ってやれていた」という遠藤だが、自分たちのサッカーができたという印象は、「ない」と言う。「自分たちのミスもありましたし、相手がハイプレスを掛けてくることも予想通りだったので、ある程度しょうがない部分かなと思いました」。
細かいパス回しで相手を崩すだけでなく、この試合のように最前線のFW宇佐美貴史、FWパトリックという個の力を生かした速攻ができるのも、今シーズンのG大阪の強みだろう。「ロングボールを使いながら、相手のラインを下げることができれば、より中盤のボール回しも効果的になるかなと思いました」と話す遠藤だが、もう少しボールを握りたいという思いもあるようだ。
「相手の出方によって、柔軟に対応することは必要かもしれませんが、自分たちの武器は捨てずにやらないといけない。今シーズンは、折り合いをうまく付けながらやれていたと思いますが、また来季に向けて良い課題も出たと思うので、少しずつ成長できたらと思います」
チームでトレブルを成し遂げ、自身もリーグMVPに選出された遠藤だが、今シーズンを自身のキャリアで最高のシーズンにする気はないようだ。「結果的に見れば、クラブとしてはキャリア最高でしょう。でも、今季は僕個人にとってキャリアハイではないし、それは未来でしょう」と、来月で35歳になるコンダクターは、成長にどん欲だ。
だからこそ、偉業を達成した直後にもチームの課題を冷静に挙げる。「失点に関しては、かなり改善されましたが、得点に関しては、まだ取れると思う。もっと自分たちがラクな展開になれるゲームはたくさんあったと思う。そういうところを少しずつ伸ばしていけば、よりゴールも奪えて、失点も少なくなる。そうなると、自ずと優勝争いもできるでしょうし、優勝するチャンスもあると思うので、今年はゆっくり休んで、来年のスタートから、自分たちの目標をしっかり定めて、そこに向かってやっていけたらと思います」。
(取材・文 河合拓)
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