ハリル電撃解任、田嶋会長会見要旨
ゲキサカ / 2018年4月9日 23時25分
―こういった例でグループリーグ突破した例はほとんどないが。
「我々が(W杯アジア最終予選の)初戦でUAEに負けたとき、『初戦で負けたチームは予選を突破できない』と言われた。もちろん代えたからすぐに突破できるわけではない。しかし、代えないでおいて、そのまま突破できないケースを、私はむざむざ見ているわけにはいかなかった。少しでも勝つ可能性を追い求めた結果として、この結論に至った。初戦が本当に大切なのは間違いないと思っているが、そこは監督に木曜日に聞いていただければと思う」
―信頼関係やコミュニケーションはベルギー遠征前から良くなかった。そこをつなぐのが西野技術委員長の役割で、その責任がある方に代表監督を任せるのは自然ではないのでは。
「みなさんは一部の選手からコミュニケーションのことを聞いて、そうおっしゃっていると思う。もちろん、一部の選手からそういう意見が出てくるのは我々も把握しているし、全体ではどうなのかも把握しながら、年末のE-1選手権のあと、韓国戦に大敗したあとにも、我々はその議論をして多くの情報を得た。そこでもどうするかを考え、代えるリスクと、だれが次にやったら本当に良いのかを我々も議論した結果、継続を選択した。その中で西野氏はハリルホジッチ監督を最後までサポートした。最後までサポートする、そのロイヤルティーがあるからこそ、今回監督になった。チーム内で足を引っ張ったりするとか、そういうことではなく、技術委員長として代表チームをサポートするということに徹してくれていた。結果としては残念ながらこういう結論になってしまったわけだが、彼はサポートすることを最後までやってくれていたからこそ、私は西野氏を選んだ。協会の努力については、さまざまな選手と話し合いの場を持ったが、協会がやるというよりは技術委員会やスタッフの中で本来やるべきことだし、選手もそれを直接言うべきことであると、彼ら自身も分かっている。みなさんと私でどっちが選手たちのことを知っているのかとか、内部情報を知っているかというのはあるあろうが、内部の人たちがそれを改善しようと思ってやらなければ変わらないわけで、そのことについてはみんなが努力したと認識している。しかし残念ながら、そこが最後まで改善できなかったのがこの結果になったと思う」
―ブラジルW杯後、W杯を戦うためにW杯を知っている、世界のトップを知っていることが監督の選択の理由の一つだった。追い込まれた状況だが、西野氏を選んだことには矛盾がある。
「ザッケローニ監督が成果を出せなかったということの反省、当時の技術委員会の反省で、W杯を指揮していないことが一つ挙げられていた。W杯を指揮している、経験のある監督ということでアギーレさんが挙がり、その次がハリルホジッチさんになった。2人ともW杯で素晴らしい成果を挙げている。ここは緊急事態になってしまったというところ。先ほど申し上げたとおり、最後までハリルホジッチ監督のチームをサポートし続けた西野氏を選んだということ。もちろん、スタッフはみんなサポートを惜しまなかったが、その中でも西野氏の今までの経験等があったということで、今、外部のまったく関係ない人を連れてきて、指揮をさせるリスクの方が高いと思った。だから、内部の人を選んだ。もしこのロジックを続けていくと、岡田監督以外に(日本人で)日本代表の監督ができないことになるので、我々もこのW杯が終わったあとに考えなければいけないと思っている」
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