「一歩間違えたら…」GL突破でも麻也に笑顔なし
ゲキサカ / 2018年6月29日 6時21分
[6.28 W杯グループリーグ第3節 日本0-1ポーランド ボルゴグラード]
晴れやかな表情というわけにはいかなかった。2大会ぶり3度目の決勝トーナメント進出を決めた日本代表だが、最終戦の結果は0-1の敗戦。引き分け以上が自力突破の条件だったが、他会場の結果により他力でのグループリーグ突破となった。
DF吉田麻也(サウサンプトン)は「目標だった予選突破を決めたことは喜ばしいけど、今日の試合にはまったく満足できない」と厳しい表情で語った。
「得点のチャンスが多い中で決め切れず、課題のセットプレーから失点して負けた」。本大会前の強化試合でもセットプレーから失点が続き、19日のコロンビア戦(2-1)でも直接FKで失点。この日も後半14分、FKからDFヤン・ベドナレクに決勝点を献上した。
「負けても(決勝トーナメントに)行ける状況で最後はボールを回したけど、一歩間違えたら予選敗退していてもおかしくなかった」。他会場でコロンビアがセネガルを1-0でリードしていた状況もあり、最後はリスクを冒さず、0-1のまま“逃げ切り”を図ったが、もしもセネガルが追いついていれば、敗退するのはセネガルではなく日本だった。
「最低でも引き分けないといけない試合だった。まだまだ甘さがある」。2-1で勝ったとはいえ、初戦のコロンビア戦は前半3分に相手が退場者を出し、ほとんどの時間を数的優位で戦えた。セネガル戦も2度のビハインドを追いついたとはいえ、結果は2-2のドロー。「本当の意味で勝ち切った試合はない」という吉田の言葉は偽らざる本音だろう。
「コロンビア戦もいくつかのラッキーが重なって勝ち点3を取れた。まだまだ弱いチーム。危機感を持ってやらないといけない」。一方で、この日はスタメンを6人変更して臨み、特に攻撃陣は総入れ替えという布陣だった。「前線の選手は休めた。次の試合はフレッシュな状態で臨めると思う」というのはポジティブな点だ。
「今日休んだ選手にはやってもらわないといけないし、(次の対戦相手は)イングランドでもベルギーでもセットプレーは強い。チームとして課題を克服していかないといけない」。DFリーダーとしてチームの手綱を締め、守備陣としてこれ以上セットプレーから失点を許さない決意を口にした。
(取材・文 西山紘平)
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