『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:20年後の帰還(ヴィアティン三重・和波智広)
ゲキサカ / 2019年7月8日 22時17分
東京のユースサッカーの魅力、注目ポイントや国内外サッカーのトピックなどを紹介するコラム、「SEVENDAYS FOOTBALLDAY」
生まれ育った三重の地を後にして、このスタジアムを自らの“家”と定めた時から、ちょうど20年が経った。見慣れたメインスタンドへ挨拶に向かうと、あの頃と同じ色のユニフォームを纏ったサポーターが、あの頃と違う色のユニフォームを纏った自分とチームメイトたちに、大きな拍手を送ってくれる。「試合が終わってから温かく迎えてくれたのは、本当に沁みました。あの頃が甦るというか。『本当にサッカーをやっていて良かったな』と思う瞬間でしたね」。それはまるで、サッカーというかけがえのないものと真摯に向き合ってきた20年間に対するご褒美のような瞬間で。かつての“家”へ帰ってきた和波智広は、スタンドを見上げながら静かに“あの頃”を思い出していた。
「オレンジを身に纏い この場所で魅せろ三重魂!」オレンジの一団が楽しそうに歌い、笑い、飛び跳ねる。7月3日。天皇杯2回戦。湘南ベルマーレのホームスタジアム、Shonan BMWスタジアム平塚の一角で、ヴィアティン三重のサポーターは今や遅しとキックオフを待ち侘びている。
チームの代表取締役社長を務める後藤大介は、仲間の心を代弁する。「それは楽しみですよ。Jクラブとの対戦は5年ぶりですので。応援団も全力を出していますから、勝つか負けるかというよりは感動を、見に来た人、三重県で待っている人に届けることができるかと、もうそこだけですね。めったにないことですから、90分なのか、延長まで行くのかわからないですけれども(笑)、楽しみたいなと思っています」。アップに向かう選手が登場すると、オレンジのボルテージも一段階上がる。
スタメンから1人ずつ、それぞれのチャントが選手へ届けられる。その最後の18番目。「ワナミトモヒロ、ラッラッラー ワナミトモヒロ、ラッラッラー」。子供の声も混じった軽快なメロディがピッチへこだますると、チーム最年長の39歳は片手を上げて応えてみせる。「もう知っている人は少ないですけれども、僕がプロ生活を始めたクラブなので、やっぱり本当に思い入れがあるし、対戦が決まった時から凄く楽しみにしていたのは事実ですね」。変わらないバックスタンドのスコアボードが懐かしい。ヴィアティンの7番を背負った和波智広にとっては、この日の対戦相手に当たるベルマーレも、この日の舞台の“平塚競技場”も、どちらも一言では言い表せない思い出が刻まれている“特別”だ。
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