Jリーグも8月から“新ルール”開始。2019-20年のサッカーどこが変わる?
ゲキサカ / 2019年8月14日 11時42分
Jリーグでは8月2日のJ1第21節以降、2019-20シーズン向けのサッカー競技規則が適用される。国際的には女子W杯やコパ・アメリカなど、国内では高校総体やクラブユース選手権といったアマチュア大会ではすでに採用されているが、この機会にあらためて内容を確認しておきたい。
■ハンド基準の具体化
もっとも幅広い改正が行われたのはハンドに関する項目。といっても、これまでの基準が大きく見直されたわけではなく、より判断しやすいように具体化されたという形だ。「反則」「通常は反則」「通常は反則ではない」の3基準が新たに設けられ、主審の主観によるグレーゾーンが縮小されたと言える。
▼「反則」
①手や腕をボールの方向に動かす場合を含め、手や腕を用いて意図的にボールに触れ る。
②ボールが手や腕に触れた後にボールを保持して、またはコントロールして、「相手競技者のゴールに得点する」「得点の機会を作り出す」。
③ゴールキーパーを含め、偶発的であっても、手や腕から相手チームのゴールに直接得点する。
①はこれまでと同様。②と③は新たに登場した基準だ。今後は手や腕にボールが当たった後に、ボールがゴールに入ったり、ゴールにつながる決定機につながったりした場合は、意図的な行為でなくてもハンドの反則となる。
▼「通常は反則」
①手や腕を用いて競技者の体を不自然に大きくした。
②競技者の手や腕が肩の位置以上の高さにある。
今回の改正では「手や腕の位置」の重要性が高まった。これまでのルールでも「手や腕の位置」は基準の一つに採用されていたが、あくまでも「意図的かどうか」を判断するための一つの材料との位置付け。しかし、今回の改正によって「反則かどうか」自体を判断する基準に格上げされた形だ。
もっとも、「反則」ではなく「通常は反則」という表現のとおり、そこに主審の主観が介在する余地は少なからずある。女子W杯決勝トーナメント1回戦の日本対オランダ戦では、DF熊谷紗希のハンドが物議を醸したが、今後も「どこまでが不自然なのか」といった議論は続くことになりそうだ。
なお、規則には「競技者が意図的にボールをプレーしたのち、ボールがその競技者の手や腕に触れた場合を除く」(=ハンドではない)という付記もなされている。たとえば選手が意図的にボールを蹴った直後、そのまま自身の手や腕に当たったケースだ。もしその場合、手や腕が不自然な位置にあったとしてもハンドの反則にならない。
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