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台風の目・高川学園、過去最高4強に王手! “代役”主将のMF北健志郎「奥野のぶんまで」

ゲキサカ / 2022年1月3日 7時5分

MF北健志郎(3年)らが構成する“円陣セットプレー”

[1.2 選手権3回戦 高川学園高 1-0 仙台育英高 等々力]

 12月中旬のプリンスリーグ参入戦で無念の敗退を喫し、そのうえ頼れるキャプテンが負傷離脱——。全国選手権を間近に控えた高川学園高は、大きな危機に瀕していたはずだった。ところがいざ大会が始まると、破竹の3連勝で14年ぶりのベスト8に到達。“円陣グルグル”セットプレーは世界の注目も集め、まさに今大会の「台風の目」となっている。

 高川学園を試練が襲ったのは12月中旬のプリンス参入戦。チームは決勝戦で大社高に敗れ、プリンスリーグ中国への昇格を逃したが、その試合で左サイドバックの絶対的レギュラーで主将のDF奥野奨太(3年)が左膝を負傷したのだ。奥野は選手宣誓の大役を控えていたが、ピッチには立てないことが決定。代役でゲームキャプテンを担うMF北健志郎(3年)は当時の様子を次のように振り返る。

「大会前はチームの雰囲気もすごくよくなくて、試合にもなかなか勝てなくて、その中でキャプテンの奥野が怪我をしてしまった。チームにとって頼りになる選手だったのですごくビックリした」

 ただ、目標としていた全国大会はもう目の前。北は奮起するしかなかったという。

「ただ大会も近かったのでまず自分が何ができるかを考えた結果、自分もキャプテンとしてチームがうまく行くように、奥野のぶんまでピッチに立ってプレーしないといけないと思っていた。奥野が怪我をしてから自分がキャプテンマークをつけるだろうなと思っていたし、奥野が今までやってきたことをどれだけ自分がチームのためにできるかでチームの勝敗が変わってくると思っていた。まずは声という部分でチームを常に勇気づけられる声掛けをして、チームを支えていきたいと思っていた」

 奥野の分まで——。そんな思いで団結するチームは初戦の星稜高戦を逆転で突破すると、2回戦の岡山学芸館戦、3回戦の仙台育英戦と次々に全国の強豪を連破。主将が選手宣誓後の取材対応で「今年のチームは勢いあるチームで、とてもいいチームだと思う。今大会は昨年、昌平高に悔しい負け方をしたので、屈辱を晴らすべく、頑張ってくれると思う」と語っていたとおりの快進撃を見せている。

 主将が評した「勢いのあるチーム」という個性は代役の活躍からも伝わってくる。

 奥野の代わりに左サイドバックを務めるDF山崎陽大(3年)はプレースキッカーを務め、大きな話題を呼んでいるセットプレーを牽引。「奥野と変わらないくらいチームの支えになっている」と山崎称えた北は「昨年から練習から全員がお互い求めあってプレーしないとお互いの成長もないという話が出ていて、厳しく要求し合ってきたことが選手層の厚さにつながっている」とチームの積み上げを誇った。

 そうして迎える準々決勝の桐光学園戦。高川学園にとっては過去最高順位に並べるかが大きなテーマとなる。「自分たちは高川学園の最高成績がベスト4ということでまずはそこを目標にやっている」と闘志を燃やした北は「そこに行くためにはあと1勝なので、次の試合も厳しい戦いになると思うけど、チームが一つになって勢いに乗れば絶対に勝てる。奥野のぶんまで一つになって頑張りたい」と意気込んだ。

(取材・文 竹内達也)
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