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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:帰還(前橋育英高・徳永涼)

ゲキサカ / 2022年7月7日 20時0分

 ところが、待ち焦がれていた日立台での開幕戦は、新型コロナウイルスの影響で延期になってしまう。当初はもちろん残念な気持ちもあったが、すぐにさらなる成長の時間を得たとポジティブな方向へ切り替え、第2節以降のリーグを戦っていきながら、少しずつチームと個人の手応えも掴んでいくと、ようやく“代替日”が決まる。6月8日。平日の水曜日。16時キックオフ。改めてメンタルのバランスを、その日に向けて整えていく。

 試合前日の夜。徳永はU-15時代のチームメイトであり、U-18でも今年に入ってプレミアでの出場時間を伸ばしているMF中村拓夢(3年)とLINEで連絡を取り合っていた。「『お手柔らかに』というLINEが拓夢から来て、そこから少し話したので、意識はしていました」。

 中村がそのやり取りについて、もう少し詳しく教えてくれる。「『お手柔らかに』と一言だけLINEを入れたら、『こちらこそ』と返ってきましたね。そこからはサッカー以外のやり取りをして、あとは『研究してんの?』みたいなメッセージが来たので、『それはもちろんしてるよ。それ以上は言えないけど』で終わらせました(笑)」。既に“前哨戦”もしっかり行われていたというわけだ。

 試合当日。前橋育英の選手たちは2時間だけ授業に出席してから、アウェイの地へと移動することになっていた。「育英はあくまでも勉強との両立なので、朝練もやりましたし、ちょっとキツいところはありましたけど、そこは絶対にやらないといけないところですからね」(徳永)。ピッチを離れれば、もちろん彼らも1人の高校生だ。しっかりと“本分”をこなしてから、2か月越しとなるかつての仲間との“再会”へと臨むことになる。

 慣れ親しんだ景色を目にすると、いくつもの思い出が鮮明に甦ってくる。日立台に到着した徳永は、まず真っ先にアカデミースタッフへの挨拶へ向かう。延期が招いたポジティブな要素の1つとして、平日の試合になったことで、U-18以外のスタッフもそれぞれが担当しているカテゴリーの練習があったため、大半の方が集結していたのだ。

「皆さんに挨拶させてもらって、凄く嬉しかったですね。平日だったので多くの方が集まってくれて、『頑張ってるね』と言って下さったので、それも良かったです。帆人は結構いじられてましたね(笑)。徳永と同様にU-12とU-15時代をレイソルで過ごし、今シーズンはプレミアでも存在感を発揮しているMF大久保帆人(3年)と2人で、まずはスタッフの方々との“再会”を果たす。

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