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[MOM4650]米子北GK広川武寛(2年)_無失点勝利。188cmの大型GKに芽生えた守護神としての自覚

ゲキサカ / 2024年3月18日 20時24分

米子北高GK広川武寛(2年)は後半のビッグセーブで無失点勝利に貢献

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.17 中国高校新人大会3位決定戦 米子北高 3-0 玉野光南高 Balcom BMW広島総合グランド]

 サイズが求められるGKにおいて、米子北高(鳥取1)GK広川武寛(2年)が誇る188cmの身長は魅力的。今年は堅守速攻が伝統のチームで、守護神として活躍することが期待されているが、今回の中国新人大会では初戦の広島皆実高(広島2)から失点が続いていた。

 準決勝の瀬戸内高(広島1)戦も2失点を許し、PK戦の末で敗退。「準決勝で負けて決勝には行けなかったのですが、気持ちを切り替えた。1試合1試合、勝ちに拘っていたので決勝や3位決定戦とか関係なく絶対に勝とうと思っていた」と広川は振り返る。

 課題となっていた立ち上がりの失点を防ぐため、この日はチーム全体で無失点に抑えようと意識を統一。広川自身もチームメイトに声をかけながら集中力を高めていく。また、これまではハイボールへの積極性が課題だったが、今大会は「CKや相手のクロスに対して積極的に出ていく意識が身に付いた」。この日もミスを恐れずハイボールにチャレンジし続ける。

 後半9分にはスルーパスから、玉野光南高(岡山3)のMF北村雄河(2年)に抜け出され、1対1のピンチとなったが、「感覚で相手との距離をしっかり詰めた」と上手くシュートブロック。以降は危ない場面が少なかったが、落ち着いた守備対応を披露し、無失点で試合を終えた。

 中学時代は土佐塾中(高知)でプレー。中学1年生の頃から身長は170cmあり、卒業する頃には180cmを超えていたという。ただ、「中学の頃はサッカーに対してあまり本気ではなかった」ためGKとしての素質はありながらも、県はおろか市のトレセンにも選ばれていない。チームとしても県大会の初戦敗退が続いていた。

 ただ、同じ中学でGKとしてプレーしていた1個上の兄・翔大が昌平高(埼玉)に行くと決めてから目の色が変わった。「自分も選手権に出たいという想いが強くなりました」と口にする広川も全国大会で兄と再会することを目指し、強豪への進学を模索した中、たどり着いたのは米子北だった。

 プレミアリーグに所属する全国屈指の強豪とあって、練習や規律は緩くない。ただ、厳しい指導に食らいつくことで中学の頃と比べて人間性が高まってきたと実感している。「今までは気遣かなかった人への感謝が凄く増えたことがプレーにも繋がっていて、味方が苦しい時に声を出したり、サポートできるようになりました」。また、1個上のGK尾崎巧望(3年=新潟医療福祉大進学予定)がプレミアリーグでの経験を練習に落とし込んでくれたことで、プレー面でも着実に成長している。

「僕が試合に出るということは出られないメンバーもいる。その責任を今は感じている。試合に出るからには、一つひとつプレーに拘って頑張ろうと意識しています」。言葉通り、中学の途中まで本気でサッカーと向き合っていなかった守護神に自覚が芽生え、殻を破ろうとしている。「プレミアリーグという舞台は1失点が重たい。一つの失点をどうなくしていくか、これからチームで考えていきたい」。そう意気込む通り、春以降も無失点勝利の原動力となり続けるつもりだ。

(取材・文 森田将義)

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