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北の大地に芽吹きつつある16歳の若き才能。札幌U-18DF窪田圭吾がトップチームのキャンプ参加で学んだこと

ゲキサカ / 2024年3月19日 7時50分

 それでも成長への手掛かりは、きっちりと掴んできた。「『クサビのボールやパスコンにもちゃんとこだわれ』と言われましたし、まだ力もないのでなかなかできなかったですけど、サイドチェンジのボールもインサイドで速いボールで出すことができれば、全然変わってくると思いました」。もっと力が付けば、確実に景色は変わる。それがわかっただけでも、小さくない進化だ。

 特に印象に残ったのは、レジェンドの存在だったという。「(宮澤)裕樹さんの『何、それ?』と思うような“小技”が凄かったです!ポゼッションのボール回しの時も、裕樹さんが自分のチームにいたら、何かわからないけどメッチャやりやすくて、それが何でやりやすいのかはわからないままだったんですけど、何かメッチャボールが回るんです!」。

 “メッチャ”の連呼に小さく興奮が滲む。やりやすさの理由を解き明かすには、34歳のベテランも、16歳の高校生も、同じ土俵でジャッジされるトップチームに、これからも呼ばれるほかに方法はないだろう。

 ちなみに同じポジションで衝撃的だったのは岡村大八とのことだが、その感想が何とも微笑ましい。「ハチくんはマジで強かったです。来たボールは全部取ってくれて、『あそこで取れるからあのサッカーができるんだな』と思いました。似ているタイプではあるんですけど、フィジカルがもう凄すぎて、ぶつかったら内臓まで振動が来ます(笑)」。


 イギョラカップ2024初日の神戸弘陵高(兵庫)戦では、3バックの中央でスタートしながら、途中からは左センターバックに組み込まれた。結果は1-2での敗戦となったが、2つのポジションを任された窪田は、今の課題も口にする。

「今は左側に開くことが多いんですけど、左足がちょっと怪しいので(笑)、運んだ後に左足で対角のサイドチェンジを蹴れたら一番いいんですけど、いつも運んでから左足で蹴れなくて、近くに付けることが多いので、そこをちゃんと蹴れたらいいかなと思っています」。

 一方で確かな武器も把握できている。「競り合いには自信があるのと、カバーリングのタイミングや意識はストロングかなと思っています」。高さと強さを兼備したヘディングに加え、機動力を生かした守備範囲の広さも魅力的。教えられないようなセンスもプレーの端々に滲む。

 これから本格的に始まる2024年のチームにも、既にポジティブな印象を抱いている。「チーム全体としても、スピードがあったり、足元があったり、結構個性がある人たちが多いので、良いサッカーができるんじゃないかなという期待がありますね」。だからこそ、求められるのは明確な結果。そんなことはもうとっくに理解しているはずだ。

 その雰囲気のある立ち姿に、未来への希望が重なる。ジュニアからコンサドーレで育った弱冠16歳の新たな才能。窪田圭吾のさらなる飛躍には、きっと誰もが期待せざるを得ない。



(取材・文 土屋雅史)

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