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日本代表強化、女子W杯招致、商業的価値の向上…JFA宮本恒靖新会長が目指すその先のサッカー界「もっと広い価値観をみんなで作っていけたら」

ゲキサカ / 2024年5月23日 7時42分

——専務理事時代にはクラウドファンディングも立ち上げていました。
「クラウドファンディングをやってポジティブに感じているのは、今までやっていなかったことにトライしようというマインドがJFA内に広がりつつあることです。まだ思うような結果につながっていませんし、もっとサポートしてもらうストーリーを作ることはできると思うのですが、クラウドファンディングを通じてJFAのみんなが新しいことにトライする文化になりつつある点ですごく良いと思っています」

——なるほどです。先ほど話に出た「公益財団法人という立場であっても」という点を強調されているのは、JFA内のマインドセットを示していくという目的もあるのですね。
「まさにそうです。JFAには200人以上の人たちがいて、今まではもしかしたら必要以上に『儲けてはいけないんじゃないか』という気持ちがなんとなくあったかもしれませんが、そうではなく、社会やサッカー界に還元していくために収益を上げていくと考えたほうがいいですよね。そういったことを考えようということは伝えています」

——ここからは育成年代の取り組み強化について聞かせてください。先の話にも続くところですが、アンダー世代の代表活動や環境整備にもお金がかかりますし、商業的価値を高めることはますます大事になりそうですね。
「普及・育成に関しては、代表活動にかかるお金もそうですが、やはり47都道府県のいろいろな地域にサッカーができる環境がしっかりあるというところを充実させていきたいですね。お金のことからは少し離れてしまうかもしれませんが、『Japan`s Way』(JFAが2022年に示した指針)でダブルピラミッドというものがあります」

「多くの選手は最初、エリートのほうのピラミッドを目指しますよね。代表強化はトップラインが引っ張っていくものですし、代表の強化ですべきこととして、そこに目を向けるのは良いことだと思います。でも全員がエリートのピラミッドでずっと行けるわけではなく、もう一つのピラミッドに行く人もいます。またそうならずに『もういいからここで辞めよう』となってしまう人もまだまだたくさんいます。そこで『スポーツライフを楽しむ』というピラミッドがあることを知ってもらいたいし、そこでプレーできると言える環境を作りたいですね」

——W杯経験者のJFA会長という立場からして、エリートピラミッドの育成に注力していくと捉えられがちですが、それは違うと。
「もちろんエリートのところも大事です。でもそこに行けるのは限られた人たちだけで、彼らもそこしか知らないとその先が難しくなってしまいます。だからエリートのピラミッドを目指しながら、もう一つのほうにも行けることも大事です。それがまだまだできていないと思いますね。彼らがどんな可能性を秘めているかわからないし、全ての人に広げるのは時間がかかることだとは思いますが、そこは変えていきたいと思います」

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