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横浜FMホーランド新監督は「世界のトップオブトップ経験」もトッププロ指揮官は初…西野SDが狙う“チャレンジ”

ゲキサカ / 2025年1月11日 20時14分

西野努SDとスティーブ・ホーランド新監督

 横浜F・マリノスの新指揮官が新シーズンに向けて意気込みを語った。11日の新体制発表会見でスティーブ・ホーランド新監督(54)は「前シーズン9位に終わったところを見ていた。今シーズンはトップに返り咲くように努めていく。ACLでもしっかりやっていきたい」と力を込めた。

 ホーランド監督は過去にチェルシーやU-21イングランド代表のアシスタントコーチ、イングランド代表のヘッドコーチも務めてきた。西野努SDは「世界のプロフェッショナルフットボールのトップオブトップで経験を積んできた」と太鼓判を押す。「チャンピオンズリーグ、EURO、W杯、プレミアリーグで数々のタイトルを取ってきている。勝者のメンタリティが植え付けられた指導者」と評価した。

 その一方で、トッププロの指揮官は横浜FMが初めてになる。その点を、西野SDは「それが僕らのチャレンジ」と強調。「彼をどう支えていくか、そしてマリノスでどう体現していくか。クラブ、僕、スタッフにとって大きなチャレンジになる」とその意味を説いた。

 このチャレンジのキーパーソンになり得る人材として、西野SDはヘッドコーチに就任したパトリック・キスノーボ氏の名前を挙げた。キスノーボ氏はシティフットボール傘下のクラブで指揮官としての経験を多く積み、シティフットボールのコンセプトを熟知。ホーランド監督と同様に、横浜FMの試合を研究して課題解決のプレゼンしてもらったうえで、今回採用に至ったという。

 西野SDは「実際に監督ができる人材」とキスノーボ氏の力を認めつつ「でも、あえてアシスタントについてもらった」と明かす。「スティーブ監督を支えて、この2人でコーチングスタッフチームをリードしてもらって、今年のチームを強化してもらいたい」。指揮官やヘッドコーチも含めたコーチングスタッフの“チャレンジ”とともに、チーム力を上げる狙いをのぞかせた。

 横浜FMは2024シーズンのJ1リーグを制覇したヴィッセル神戸と同数の61得点を挙げた。その一方で、失点数は自動降格した3クラブの次に多い62失点だった。

 ホーランド監督は新シーズンに向けた課題を挙げる。「チャレンジはクリアな部分。よりゴールを決めるところ、失点をまずは減らすところ。そういうところにまずは目を向けてやっていきたい」と意欲を見せた。

 チーム作りについては、選手の適性を見極めるつもりだ。指揮官は「穴を埋めるように選手を使うのではない」と方針を語る。「適性を見たうえで本領を発揮してもらう」。そのためのポジション争いも歓迎しながら、シーズンを通した安定感も狙う。「優勝したチームでも維持する部分が難しい。波のいいとき悪いときがないようにやっていきたい。自分もチームもチャレンジ。選手たちがプッシュし合える環境を作っていきたい」と今シーズンの展望を口にした。

(取材・文 石川祐介)
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