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今大会初の先制点献上も3発逆転…3度目の2点リードは「絶対に失点しない」で逃げ切った前橋育英DF鈴木陽

ゲキサカ / 2025年1月11日 23時17分

前橋育英高の2番を担うDF鈴木陽(3年=ジュニアユースSC与野出身)(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.11 選手権準決勝 東福岡高 1-3 前橋育英高 国立]

 1回戦から第103回全国高等学校サッカー選手権大会を戦い、準決勝まで駒を進めてきた前橋育英高(群馬)。4試合で8得点4失点という戦いを見せている中で、先制点を献上したのは、準決勝の東福岡高(福岡)戦が初めてだった。

「正直、やばいなと僕は思いました」。ここまで全試合にフル出場し、4バックの左CBを務めるDF鈴木陽(3年=ジュニアユースSC与野出身)は、失点直後の素直な気持ちを明かした。

 前半11分、左SBが釣り出されたスペースを東福岡のMF塩崎響(3年)に使われると、フリーでドリブルする塩崎は中央へクロス。前橋育英の両CBの間のスペースに入り込んだFW伊波樹生(3年)の足元にピタリと合うと、この試合最初のシュートでゴールネットは揺れた。塩崎に左のスペースを使われたときに、左CBの鈴木は自らの対応を反省する。

「(塩崎の対応に)出るか出ないかの判断っていうところで、結果論ですけど出た方がよかったかもしれないですけど、出ないにしてももっとニアを消していたらあの失点はなかったので。そこの判断はもっと集中して守っていかないといけないと思います」

 前橋育英としては、先制点を許す展開は避けたかった。なぜなら、相手は今大会を無失点で勝ち上がる東福岡だったからだ。それでもハーフタイムに「後悔が残るぞ」と指揮官に発破をかけられたチームは奮起、「前が絶対点をとってくれる」という鈴木の期待どおりに、FW佐藤耕太(3年)が2ゴール、MF白井誠也(2年)が1ゴールを挙げて、後半に一気に逆転した。

 3-1と2点リードしても、慢心はなかった。2回戦の愛工大名電高(愛知)戦、3回戦の帝京大可児高(岐阜)戦では、2点リードの状況から追いつかれる展開を強いられたからだ。「絶対に失点しない」。3度、同じ轍を踏まないよう、東福岡の攻勢をしのいだ。

 今夏のインターハイ予選では準決勝で共愛学園高にPK戦の末に敗退し、チームとして苦難を乗り越えてきた前橋育英において、鈴木個人としても決して順風なシーズンではなかった。シーズン当初は、プリンスリーグ関東2部に所属するBチームでプレー、3バックの中央を務めていた。そこでの活躍が認められ、Aチームに引き上げられると、9月7日の昌平戦に先発し、プレミアリーグEASTデビュー。以降の全10試合でも先発を務めた。

 決勝で対戦する流経大柏高(千葉)とは、プレミアリーグで2度対戦し、前期は0-2で敗戦、後期は2-0で勝利している。後期に出場した鈴木は「中盤の強度が高いですし、FWもプレスが早い」と警戒を強める中で、「9番の選手(山野春太)が本当に速い選手なので、裏の対応を間違えないようにがんばりたいと思います」と、13日の決勝へ視線を定めた。

(取材・文 奥山典幸)
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