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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:キラキラ(前橋育英高・石井陽)

ゲキサカ / 2025年1月16日 19時32分


「焦ったどころじゃなかったです。去年も3連敗はあったんですけど、それとは重みが違うというか、あまりにもシーズンの最初すぎたので、お先真っ暗みたいな感じでしたね……」(石井)。昨季からのレギュラーも半数近く残り、周囲からの評価も決して低くなかった前橋育英は、悪夢のプレミア開幕3連敗。いきなり苦境に立たされる。

 加えて石井には“14番”の重圧ものしかかってくる。「サッカーは番号でするわけではないですけど、やっぱり人からはそういう目で見られますし、ピッチ内だけではなくて、ピッチ外の振る舞いとか、その行動がチームに良い影響も与えるし、悪い影響も与える番号だと思うので、気が抜けないなとは凄く感じます」。

 一方でキャプテンとしては、グループの雰囲気に気になる部分を感じていた。「選手全員がもっと主体的にやっていかないとなとは感じています。練習でも声を出せる選手と、おとなしくやっている選手で差が出てしまうと、練習の強度も上がらないと思いますし、そこを試合のレベルに近づけていかないと、試合に出た時に合わないこともあるはずなので、そういうちょっとした緩みや妥協が、結果が出ていない要因かなと思っています」。

 プレミアでは連勝を記録するなど、少しずつ結果も出始め、ようやく小さな自信が芽吹き始めたタイミングで、前橋育英は大きな失望を突き付けられる。6月のインターハイ予選準決勝。共愛学園高との一戦はPK戦までもつれ込むと、石井はキックを失敗し、チームもまさかの敗退。県7連覇を逃してしまう。

 チームにも小さなヒビが入り始めていた。「自分が言いすぎてしまって、それで雰囲気が崩れてしまったというか……」(石井)。キャプテンとしての責任を感じすぎるがあまり、どうしても周囲への要求も厳しいものになっていく中で、その姿勢にチームメイトからも疑問を呈する声が上がる。

 きっかけは指揮官から投げかけられた言葉だった。「監督から『自分の非を認めろ』と言われたんです。自分なりには認めていたつもりだったんですけど、やっぱり周りから見た時に、自分のことをやる以上に、チームメイトに言いすぎていた部分が、チームにマイナスな影響を与えていたなと凄く感じて、その監督からの言葉は自分に刺さりましたし、『変わらなきゃな』と思えましたね」。

 まず自分のタスクを100パーセントでこなした上で、チームメイトとのコミュニケーションとの取り方も双方向を心がける。自分が変われば、チームも変わる。そう信じて、とにかく時間をかけながら、お互いの考えていることをポジティブにぶつけ合っていく。

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