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2020年に相場の上昇が目立った中古車5選

&GP / 2020年12月29日 12時0分

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2020年に相場の上昇が目立った中古車5選

【2020年注目ジャンル総まとめ】

世界を未曾有の事態が襲った2020年。世の中にさまざまな変化が訪れたのは今さら説明するまでもないでしょう。

自動車業界も多大な影響を受け、製造ラインがストップしたりユーザーが販売店を訪れられなくなったりするなど、これまで経験したことのない状況になりました。

中古車業界に目を向けると、急いで現金を用意しなければならない人がクルマを手放す流れが見られた反面、公共交通機関の利用を避けたいと考えた人が新規にクルマを手に入れるケースも。また、趣味性が高くこれまで市場になかなか出てこなかったようなモデルを手放す人もいて、金銭的に余裕があるマニアやコレクターの間で争奪戦が起こるという現象も一部で見られました。

一般的に中古車は年数が経つほど、走行距離が延びるほどに価値が低く(販売価格が安く)なり、最後は廃車になります。一方で中古車は新車のように新しく製造できないので、市場に流通している台数より欲しいユーザーが多くなると価格は上昇に転じます。中には極端に値が上がり、ちょっと目を離した隙にとても手が出せない金額になっているなんてことも。国内はもちろん、海外でも人気が高いモデルはこの傾向が一層顕著に現れます。

そこで、今年特に中古車相場の上昇が際立ったモデルを5つご紹介します。

 

1. スカイラインGT-R(R34型)…完全に投機対象になってしまった名車

R32GT-R以降、中古車の相場を左右する大きな要素として「25年ルール」が注目されています。25年ルールとはアメリカのクラシックカー認定制度で、製造から25年を過ぎたクルマは輸入時の衝突試験などが免除されるというもの。

映画『ワイルドスピード』のヒットなどにより、アメリカで日本車がブームに。それとR32の25年ルール適用が重なり、アメリカへ多くの中古車が輸出されたことで相場が上昇。合わせてランエボやインプレッサなどのラリー系、RX-7(FD)、初代NSXなどのスポーツモデルもアメリカへの輸出で相場が上昇しました。

そんな25年ルールがらみで注目が集まっているのがR34型スカイラインGT-Rです。

1999年にデビューしたR34は2024年から25年ルールが適用されます。このタイミングでアメリカに高値で輸出できることがわかっているので、すでに数年前から市場に中古車があまり出回らなくなり、相場が急上昇。数少ない中古車には1700万〜2000万円という値がつけられています。価格応談のものも多いため、あくまで感覚的なものになりますが、2020年初頭より200万円以上値上がりしている印象です。

 

2. マツダ RX-7(FD型)…800万円以上の中古車もではじめた人気スポーツ

1991年にデビューしたFDはすでに2016年から25年ルールが適用され、多くの中古車が海外に流出しています。日本の中古車市場では高年式で程度のいい個体の相場が急上昇していて、車両価格が600万円以上するものも珍しくありません。

また、数年前までは100万円以下の中古車も結構出回っていましたが、現在はもっとも安いものでも200万円を超える状態に。2020年の1年間で100万円以上相場が上昇した印象です。

ロータリーエンジンを搭載するRX-7は購入時に機関系の状態をチェックすることがレシプロエンジン以上に重要に。もし状態があまり良くないものを買ってしまい後から修理が必要になると、結果的に相場が高めの中古車を買うよりお金がかかるなんていうこともあり得ます。その意味でも、信頼できるショップでの購入がマストと言えるでしょう。

 

3. トヨタ スープラ(80系)…ターボはもちろんNAエンジンも高額に

スカイラインGT-R、RX-7とともに、2002年の排出ガス規制による生産終了まで日本のスポーツカーシーンを盛り上げたスープラ。そんなスープラも25年ルールの関係で年々相場が上昇しています。

スカイラインGT-Rが日本専売モデルだったのに対して、スープラはアメリカでも販売されていたためGT-Rほどの相場上昇にはなっていませんが、それでもこの1年で100万円くらい相場が高くなった印象です。

80系スープラと言えばターボエンジンのRZ、RZ-Sが人気。ただ近年は状態がいいSZも400万円近い価格で取引されるようになっています。

 

4. ホンダ S2000…2Lと2.2Lどちらも相場が急上昇中

ホンダが創立50周年を記念して1999年に発売したFRの2シーターオープン。エンジンが2LのAP1と2005年11月のマイナーチェンジで排気量が2.2LになったAP2がありますが、どちらも2019年ごろから中古車相場が高騰。元々販売台数が少ない上に流通台数が激減しているため、需要が供給を上回って相場が上がっていると考えられます。2020年の1年だけで100万円以上価格が上がった印象です。

中でも2007年のマイナーチェンジで追加設定されたタイプSは500万円以上の値がつく中古車もざらにあります。

AP1とAP2では走りがかなり異なるため、単に新しい後期型のほうが高いということはなく、どちらも相場が上がっているのが特徴。たとえば400万円台の値がついている中古車には、AP1とAP2が混在しています。人気が収まる気配はなく、さらなる相場上昇が予想されます。

 

5. トヨタ FJクルーザー…生産終了にともない相場が高騰

北米専用モデルとして開発されたのに、あまりの人気ぶりから日本でも正規に販売されるようになったFJクルーザー。2018年まで生産されましたが、生産終了になってから、徐々に中古車相場が上昇。2020年初頭は中古車の平均価格が260万円ほどだったのに、2020年末には300万円以上になっています。

特に高年式の中古車の価格が高くなっています。日本での販売がスタートした2011年式だと200万円を切るものが見つかるものの、2017年式、2018年式は安くても新車価格と同程度の320万円台、20インチアルミを履いたファイナルエディションは新車価格より100万円以上高い450万円を超えるものもあります。

今は都会的なクロスオーバーSUVが主流だからこそ、土の匂いを感じるクロカンタイプは希少。FJクルーザーは、2014年に日本で復刻販売されたランドクルーザー70系に近い存在になりそうです。

 

■値上がりに転じた中古車は早めに買うのが得策

中古車相場は市場の流通台数(供給)と欲しい人(需要)のバランスで決まってきます。需要が高くなると相場が上昇する。株や為替、ネットオークションなどと同じ仕組みで変動しています。

生産が終了している中古車は一度相場が上昇する流れになると、なかなか下落方向に変わらず、「流石にこの値段は高すぎて買えないよ」と多くの人が感じるまで上昇傾向が続くケースが多いもの。その意味では欲しいと思った時に買うのが一番です。そうしないとどんどん買えなくなってしまう可能性がありますからね。

今回紹介したモデル以外にも、たとえばドリフト系の人からの支持に加え、アジアでの日本車人気の高まりにより、最終型のトヨタ チェイサーツアラーVが1年間で60万円近く相場が上がりました。ローバーミニはエアコンやエアバッグが標準装備になった1997年以降の最終型で状態の良いものを中心に300万円を超える中古車も出始めています。

2020年に欲しいクルマを買いそびれてしまった人は、相場の動きをこまめにチェックして欲しいクルマの“買い時”を逃さないようにしてください。

>> [特集]2020年注目ジャンル総まとめ

 

<文/高橋 満(ブリッジマン)

高橋 満|求人誌、中古車雑誌の編集部を経て、1999年からフリーの編集者/ライターとして活動。自動車、音楽、アウトドアなどジャンルを問わず執筆。人物インタビューも得意としている。コンテンツ制作会社「ブリッジマン」の代表として、さまざまな企業のPRも担当。

 

 

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