仮面ライダーウィザードが抱える、複雑な課題。

インフォシーク / 2013年2月12日 17時30分

フェニックスは不死鳥だけに、倒されても蘇る。いまやワイズマンよりも強いかもしれない。

人間関係とは、とかくややこしいものだ。

町内会でおっさんと軽口叩いていたら実は校長先生で冷や汗をかいたり、「年下なんで遠慮しないでください!」と言われたので「あ、そう?」とタメ口に切り替えたら実は取引先であったり。会社内でだって、新卒女性が生意気な態度をとりだしたので説教したら先輩とデキていたり、特定の女性にみんながペコペコしているなぁと思ったら上司と不倫真っ最中であったりする。

とかく世の中は遺憾千万。年齢を重ねれば重ねるほど人間関係は複雑に絡まりあい、解こうとすればするほどより固く結ばれてしまう。あぁ、人生…ストレスに終わりなし。

第22話(2月10日放映)の仮面ライダーウィザードも、人間関係が複雑であった。仮面ライダーのまわりの人間関係が? いやいや、そうではない。実は悪役どもの人間関係が、である。

ウィザードには「ワイズマン」という悪の総大将が存在する。ビジュアルはドラゴンボールのフリーザに似ていて、趣味の悪いカーテン付きベットでよく眠っている。総大将であるからして絶対的な存在であり、誰もが命令を聞かざるをえない存在であり、場合によっては雇われた人間科学者も怖くて泣く泣く人間を裏切るための開発を行ってしまう…そんな存在のはずである。昔ならば…。

しかし、ワイズマン! まさかだが、求心力がまるで無い。実は悪役どもを全然束ねられていないのである。ど、どういうこと?!

ワイズマンの幹部二番手であったフェニックスは、完全にワイズマンを裏切っており、っていうかもはや眼中に無く、勝手にウィザードと戦闘を開始している。ソラという不思議な幹部は、シェイクスピアの「真夏の夜の夢」のパックのようにヒラヒラと、悪役たちをからかい、惑わし、平気でワイズマンの悪口を言う。あらららら…

第22話にして、いまだにワイズマンに忠誠を誓っている幹部は、もはや一番手のメデューサ(女性)だけなのである。なんたる事態。っていうか、どんだけ求心力が無いんだよ、総大将…

しかもメデューサは女である。美人である。普通に考えれば…ワイズマンの情婦?! だからか! と疑ってしまう。そんなメデューサも、ワイズマンのためにフェニックスを止めようとするが、フェニックスの方が自分より強いと分かると、あっさり諦めて帰っている。

どうなってんだ、昨今の悪役どもは…?! な、何なんだ、この統一感の無さ…

そんなバラバラな状況で、総大将のワイズマンは一体どうしているのか! 怒り狂い、北斗の拳のラオウの如く力づくで支配しようとしているのか! …と思いきや、私が見る限り、ホッタラカシである。おそらくベットでグーグー眠っているのではないか。

悪役ども、それでいいのか?! そんなことじゃ、仮面ライダーには一生勝てないぞ! はっきり言うぞ、悪役ども。オマエらがやるべきことは、今、3つある!

1.「仮面ライダーウィザードのことは、忘れろ」

組織をまとめ直すことが急務だ。ウィザードは悪さをしない限り、倒しには来ない。悪役ども…まずは足元を固めるんだ!

2.「取締役会議を。総大将がワイズマンで適任なのか、話し合え」

ワイズマン…ホントに、何のためにいるのか、わからんぞ!

3.「ビジョンを強くし、コンセプトを決め、戦略を示して、イノベーションを起こし、怪人たちのモチベーションを創出して、日々の戦術に落とし、目標に向かって…

…あぁ、おかしなことになってしまった。

どうも仮面ライダーウィザードを見ていると、悪役の世界も人間社会と同じく、随分と変わってしまったようだ。ショッカーの頃のように「総大将に絶対服従! ヒー!」なんて単純明快図式は、もはや当てはまらないのであろう。

間違いない! 今の仮面ライダーに必要なもの、それは悪役どもへのコンサルティングである!

…い、いいのか、これで…?

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ガッケンター
1973年1月生まれ。芸術家。ライター。芸術活動のかたわら、仲間と協力してゆるゆる映画応援サイト「ガッケンターサイト」の運営や、映画監督や俳優もゲスト出演する「ガッケンターTV」(インターネット)の製作をしている。

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