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転職せず「この会社にいて大丈夫」と思ってほしい──そんな企業が実はやっていること

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月26日 7時0分

 企業においてのリスキリングの位置付けは社内と社外に分けたときに、社内の人材、社外の人材をどう活用していくのかという「横軸」のお話と、即戦力と要育成戦力という「縦軸」のお話があります。この4象限の中では「外部かつ即戦力」が中途採用市場で、非常に激化している。

 競争が激しくなっているということをデータが示しています。ここの中で採用がうまくいかないという課題を持つ企業は、当然社内の即戦力層を優遇するんですが、それだけでは当然足りず、育成によって戦力ができるんじゃないかと注目している、といった流れかと思います。

●既に4割の企業がリスキリングに着手 

 リスキリングに関する調査結果に基づいて、もう少し課題感を掘り下げていけたらと思います。660の方に回答いただきまして、業種はさまざまです。リスキリングをやっているのかという質問に対しては、4割の会社がやっていると回答されています。その中でも企業が規模が大きい方がリスキリングの実施の比率が高いという結果が出ております。

●対象は「業務改善に関する具体的なスキル」が6割

 どのレベル、レイヤーのスキルに主に取り組んでいるかについては、少し情報が込み入っておりますので補足説明しながらいきたいと思います。左側のピラミッド、三角形のピラミッドは4階層あり、一番下が一番ベーシック、一番上が一番専門的とお考えいただければと思います。

 ベーシックな、いわゆるDXのリテラシー、どんなマインドスタンスが求められるのか、デジタル技術ってどんなもんなんだろうかということを勉強していると答えている会社は全体の中でも約2割から3割ぐらいです。次いでITの活用とデータの活用、そして業務改善に関する具体的なスキルについても、全体的には35%から40%、多いところで60%の企業がメインで取り組んでいると。

 さらにビジネスアナリティクス、あるいはビジネスプロセスの分析とか、解析・企画、あるいはITのプロジェクトの管理、データ分析やAIの開発、クラウドの設計など具体的な実務に関する専門知識の習得というのは25%ぐらいの会社が取り組んでいる。

 そしてそれを実際に現場でどんどん生かしていくんだということに最も軸足を置いているという会社は10%未満ということになります。

●基礎的なリスキリングは一段落 より専門的なスキルへの取り組みが中心に

 全体的には、ベーシックな取り組みが一段落をし、より良い専門的なスキル、ピラミッドでいうと真ん中の階層に今、重点を置いて取り組んでいる会社が増えていると見て取れます。

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